【思考をキレイにする旅の仕方(416)】魅力度ランキングに惑わされない

郷土料理の「焼きまんじゅう」を食べながら魅力度ランキングについて群馬県の県庁職員が嘆いていた記憶があります。

群馬県は44位でした。

ちなみに1位北海道、2位京都府、3位沖縄県…。

このランキングが観光客数に影響するので無視できないらしい。

世界一周の途中、一時帰国した際、新聞の担当編集者が焦って連絡してきたことがありました。

デリー、ヘルシンキなど世界の様々な街の写真にエッセイを添える連載をしていたのです。

「来週の連載どうするんですか?えっ?ぐ、ぐんまぁ!」

そのラインナップで次に「群馬」の旅を書くと言ったら、さらに焦っていたなぁ。

旧知の雑誌の編集長と街中で、ばったり会い、立ち話をしていたら翌日、群馬に行くので一緒に行かないかと誘われ、連れていってもらったのです。

「前橋刑務所」からのスタートでした。

れんが造りの外塀が素晴らしい。網走刑務所と前橋刑務所しか残っておらず、群馬県近代遺産にも指定されているのです。

その後は、なつかしい遊園地「るなぱあく」。

1人でジェットコースターのような物に乗り、木馬の写真を撮影した記憶があります。

稼働する日本最古の木馬で、国登録有形文化財に指定されていました。

結局、群馬県前橋市を歩いた話を新聞に書きました。

見開きで。

心配していた新聞の担当編集者は、1年後に連載終了後に飲んだ際、一番好きだった記事が「群馬」の話だったらしい。

魅力度ランキングに惑わされないことです。

つまらない場所なんてないのですから。

どこに行っても旅は楽しいのです。<text:イシコ>