みなさま、居酒屋などで隣の人に話しかけたりすることはありますか?
どんな人もみなそれぞれ独自の人生を歩んでおり、個人の歴史はとても興味深く、私はよく話しかけて「どんな人生を歩んできたのか?」を聞かせてもらったりしています。
今日は西成の飲み屋で出会った霊感が強い「あっくん」という不思議な男性から聞かせてもらった話を紹介したいと思います。
あっくんの奇妙な体験
あっくんは霊感が強く、子どもの頃から霊らしきものや奇妙な夢を見たり、天狗が目の前に現れるなど、不思議な体験をしてきました。
好きな時にみたいものを視るという自在な霊視はできないものの、何か強く伝えたいことがある守護霊や念の強い霊がその場にいると、そのメッセージが頭の中に入ってくるとのこと。
そんなあっくんに特に印象に残っているエピソードをいくつか教えてもらいました。
(ちなみに天狗は、大きくなってから調べたところ、愛宕山<あたごやま>の大天狗にそっくりだったそうです)
子どもを心配し警告する母親の霊
ある日あっくんが西成の飲み屋で仲良くなった若い男性の手相をみていた時、男性は「実は親を早くに亡くしているんです」と告げました。
その瞬間、波長があったような感じであっくんの脳裏にその男性の母親のイメージが出てきました。男性の後ろでその母親が笑っている姿が視えたのです。
あっくん「お母さんさぁ、きみと同じ顔してるよね。めちゃくちゃ似てる」
男性「そうです! 僕と同じ顔してます!」
あっくん「金髪でタンクトップとデニムスカートをよく着ていたよね?」
男性「!!!! そうです!!!!」
あっくん「髪の長さは肩くらいやね」
男性「そうです……」
あっくん「視えたわ」
男性「サブイボ(鳥肌)でたわ」
母親は「あんた、こんなとこ(西成)でフラフラ飲み歩いて遊んでばっかりいたらアカンよ! 仕事もちゃんと正社員で働き!」と男性を心配しながら見守っていたらしい。
あっくんはそのことを男性に伝えると、しばらくしてからその男性を西成で見なくなったといいます。
自ら命を絶った男性の想い
あっくんは実は僧侶をしていたこともあります。僧侶時代にとあるご供養に訪れた際、若くして亡くなった男性の想いが入ってきたとのこと。
その男性は彼女と別れた惨苦に耐え切れず、自分で首に縄をかけて……という亡くなり方をしたのが視えたそうです。
男性は自責の念に駆られており、供養の場にいる親御さんたちに謝りたい……! と必死に伝えてきました。
しかし僧侶という立場上、心霊現象などオカルトなことを口走るわけにはいかず、何よりもご家族しか知らない情報をいち僧侶が知ることは良くないため、
「(供養している)この場に故人はいらっしゃってますね」
と伝えるのが精いっぱいで、非常に歯がゆく悔しいを思いをしたといいます。
生霊が憑くと……
私があっくんと出会ったこの日、同席していた私の友人に対してあっくんは
「あれ? きみ生霊憑いてない? スマホ画面がフリーズしたり勝手に落ちたりよくするやろ?」
と言いました。友人は
「え? なんで分かるん? そうそう、最近なんでか分からんけどスマホがフリーズしたり、勝手に落ちんねん。 えー……本当に生霊が憑いてるの……?」
と驚いていました。どうも生霊が憑くとスマホに不具合が起きやすく、それが合図になるそうです。
霊にも生きている人間と同様の敬意を
心霊やオカルトなど、非科学的なものは一笑に付すのが一般的な反応ですが、あっくんのように不思議で奇妙な体験を日常的にしている人々はみな一様にこう言います。
「実際に彼ら(霊)は存在するし身近にいる。むやみやたらに怖がったり興味本位で騒いだりするのではなく、生きている人と同じように最大限の礼儀やリスペクトをもって接してほしい」
知らない人に話しかけるのはちょっと勇気がいるかもしれませんが、興味深い話を聞かせてもらえることがあるので、みなさんも気になる人がいたら話かけてみると面白いご縁に結ばれるかもしれません。
※画像は筆者撮影
(執筆者: ゆずくん)