2024年11月にいよいよ発売されるHD-2Dリメイク版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』。新しいストーリーや追加職業などさまざまな点で期待が持てる一方、変わることを不安に思うゲーマーもいるようです。
多くのファンから期待されているHD-2Dリメイク版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』。待望のリメイクがついに発売決定され、盛り上がりを見せている。
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リメイクに伴う変化はアリかナシか
2024年6月に実施されたNintendo Directにて、HD-2Dリメイク版となる『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』が2024年11月14日に発売されると明らかになりました。
シリーズのなかでも特に人気のある『ドラクエ3』が、それもドット絵の良さを残しつつ美しくなるHD-2Dでリメイクされるということで、期待をしている人も多いはずです。
さらに今回のリメイクでは、主人公の父「オルテガ」に関する新エピソードが追加されるなど、どうやら過去の作品がそのまま蘇るだけではないようです。これは追加要素を望んでいたファンにとってはうれしいものの、一方で「『ドラクエ』はそのままであってほしい」という声もあります。
果たして、HD-2Dリメイク版『ドラクエ3』はどこが変わりそうなのか? そして、それぞれの要素はアリなのかナシなのか。ひとつずつ細かく考察しましょう。
まず、HD-2Dリメイク版はスーパーファミコン版をベースに作られているようです。というのも、スーパーファミコン版では冒頭に滝のシーンが追加されており、トレーラーにもその場面と思しき様子が収録されているのです。
『ドラクエ3』の原作はファミリーコンピュータ版であり、そこからスーパーファミコン、そしてゲームボーイカラーなど複数の形式でリメイクされました。スーパーファミコン版はなかでも特に評価が高く、ベースになるのは理解できます。
とはいえ、原作を尊重してリメイクするのであれば、「すごろく場」といったおまけ要素はいらないし、盗賊といった強過ぎる追加職業は不要と考える向きもあるでしょう。何より、「リメイクのリメイク」になってしまう側面もあります。
バトルに関してもさまざまな変更点がありそうで、「とくぎ」の追加はかなり大きな要素。装備している武器もグラフィックに反映されるようだ。
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ストーリーの変化にも注目
今回のHD-2Dリメイク版では、「まもの使い」が追加されると予想されています。オフィシャルの正式発表こそないものの、新たなビジュアルの仲間が追加されており、それが魔物使いだと思われているのです。
こちらも賛否両方の意見があります。まったく同じメンバーで冒険するのは新鮮味に欠けるわけで、職業の選択肢が増えるのはいいことだと考えられます。
とはいえ、まもの使いがスーパーファミコン版の盗賊と同じように、優遇されることは大いにあり得ます。ましてや、もしモンスターを仲間にできるようなシステムが追加されるのであれば原作からかなり離れてしまうわけで、オリジナルのファンからすると悲しみすら覚えるかもしれません。
そして、バトルシステムにも手が加えられています。バトルは倍速システムが用意されており、「とくぎ」が追加されることも明らかになっています。
『ドラクエ3』はレトロなコマンド選択式ターン制バトルなので、倍速があるとザコ戦もレベル上げもかなりやりやすくなるでしょう。とくぎがあれば、戦略も奥深くなってより激しいバトルが楽しめる可能性があります。
とはいえ、戦略が奥深くなるということは、バトルバランスが大きく変わる可能性もあります。さらにとくぎが追加されたためか、戦士にもMPがあるようで、これに違和感を覚える人もいることでしょう。
最大の変更点は、やはりストーリーでしょう。トレーラーの時点でオルテガが知らない人物と戦っていたり、追加ボスと思しき存在も確認できます。
単にストーリーが増えたりするだけでなく、続編との整合性をとる動きも考えられます。たとえば『ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君』や『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』はロトシリーズとのつながりがあり、その伏線がリメイクで回収される可能性があります。
さらに、HD-2Dリメイク版『ドラゴンクエストI・II』にはロゴにラーミアと思しき存在が描かれているのも気になるところです。というのも、ラーミアは『ドラクエ3』で初登場したため、本当であればその前作には登場しないのです。
ただし、ゲーム内の時系列的には『ドラゴンクエストI・II』にラーミアがいても、あるいはそれに関する描写があってもおかしくありません。つまり、さかのぼる形で過去作のストーリーが作り直されることも考えられます。
改めてロトシリーズの原点が描き直され、かつストーリーが整備されるのはファンにとってはたまりません。今までよくわかっていなかった細部が判明してほしいと期待する人も少なくないはずです。
とはいえ、オリジナル派としては余計なものと感じてしまうかもしれません。後付けになるのは事実ですし、『ファイナルファンタジーVII リメイク』のように、リメイクでありながら違うストーリーになるのは喜ぶ人もいる一方、だまし討ちになりえます。
このように、HD-2Dリメイク版『ドラクエ3』には期待と不安、両方の声があります。あなたはアリだと思いますか? それともナシでしょうか?
HD-2Dリメイク版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』:
(C) ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX