コスプレイヤーの「北上宗(きたがみ しゅう)」さんがX(旧:Twitter)に投稿した、『ドラゴンボール』の「ドクター・ゲロ」、「セル」、「ピッコロ大魔王」のコスプレ写真が実写版のようなクオリティーです。北上さんにコスプレの注力したポイントや製作秘話を聞きました。
『ドラゴンボール』ドクター・ゲロに扮する「北上宗」さん(X:@KitagamiShu)/画像提供:「北上宗」さん
【画像】え、クオリティー高過ぎ! こちらが悪役感ハンパない『ドラゴンボール』ドクター・ゲロのコスプレです(10枚)
あふれる作品愛と造形の熱量!
コスプレイヤーの「北上宗(きたがみ しゅう)」さんがX(旧:Twitter)に投稿した、『ドラゴンボール』の「ドクター・ゲロ」、「セル」、「ピッコロ大魔王」のコスプレ写真が実写版のようなクオリティーです。高い造形スキルを活かしてアニメの名場面やキャラの動きを忠実に再現しています。北上さんにコスプレの注力したポイントや製作秘話を聞きました。
――『ドラゴンボール』との出会いを教えて下さい。
アニメからです。OPである「摩訶不思議アドベンチャー!」の冒頭3秒のプロミネンスで心を持っていかれました。作品としてドハマリしたのはピッコロ大魔王登場からで、声優の青野武さんの演技に魅了され、悪役好きになりました。
その後はみんな大好きフリーザ様が登場し、セル完全体と出会ってからは、『ドラゴンボール』なしでは人生語れなくなりました(笑)。
――『ドラゴンボール』のコスプレはいつから始めたのですか?
2007年にバーダック(悟空の父)のコスプレをしました。当時は材料も知らないし、接着は両面テープ一択。実家でこっそり始めたのでボンドは未使用でした。その後はボンドやミシンを使うようになっていまに至ります。古参コスプレイヤーのあるあるですね。
生地屋さんに行って、原色や上等な生地を見てワクワクし始めたら、そこはすでにコスプレの沼。私もどっぷり浸かっていました。
――コスプレするにあたって造形スキルをいかんなく発揮されていますね。
『ドラゴンボール』のキャラは、ほぼハイウェストか短足なんです。加えてシンプルなのでバランス、シワ、質感が難しいです。勘どころをつかめばそれっぽくできるので楽しめます。
自分の造形スキルはまだまだですが、『ドラゴンボール』のキャラ衣装の製作を通じて経験を重ねてきました。人の真似事をしたくない病なので、それはもう遠回りで時間と費用を費やしてきました。
例で挙げると、ドクター・ゲロのマスク素材には、当初高額なシリコンを使ったことです。瞬間接着剤さえ付かないことを失念していたんですよね。数万円飛んでいきました(泣)。試行錯誤を繰り返してラテックスにたどり着き、やり方正しいか分かりませんが、形にできました。
でもそれよりつらかったのは、トップスで選んだ無地の生地にストライプ柄を描くことでした。マスキングして、ステンシルで無限トントン作業です。身体が小さければ必要な作業も少ないのにな、と常々思います。
――実際の製作期間はどのくらいですか?
ドクター・ゲロ、ピッコロ、セルともに大体半年ちょいです。推しキャラには誰よりも愛情注ぎ込みたいやつです。でもかけた費用、時間、愛情が、そのまま人からの評価と比例しないのがコスプレの恐ろしいところですよね。コスプレイヤーは褒めてくれないと辞めちゃうので褒めてください(笑)。
――それぞれのコスプレで印象に残る記憶はありますか?
ドクター・ゲロは、堀川りょうさんと共演させていただいたこと。ピッコロ大魔王は、気合い入れて「ニコニコ超会議」に行ったのにローブを忘れて悶絶したこと。セル完全体は、自分のなかの一番憧れたTV番組『逃走中』に出演したこと。これらが思い出です。
――今後やってみたい『ドラゴンボール』のコスプレはありますか?
これまで作品への愛情と感謝を込めて、さまざまなキャラをしてきましたが、先日亡くなられた鳥山明先生がひと目でも見てくれていたらと今でも夢見ています。いろいろあってドクター・ゲロ以外は衣装を処分してしまいました。もし次に作るなら、人造人間16号かベジータ王かセル(リベンジ)か。気力低下中なので褒めてくれたらきっと動き出します!