「我々の拙い部分が出た」と指揮官も嘆いた東京V戦。相手の術中にハマった鹿島の攻撃が停滞した一因は?【コラム】

 2024年8月25日、味の素スタジアムで東京Vと鹿島アントラーズの一線が開催された。試合序盤は両チームともロングボールを多用し、少し大味な展開となる中で徐々にボール支配率を高めていったのがアウェーの鹿島だった。

 とはいえ、細かいミスが散見された鹿島が決定的なチャンスを作ったわけではない。カウンターから東京Vに裏のスペースを取られそうなシーンもあるなど、完全に主導権を握ったわけではなかった。時間の経過とともに東京Vにボールを握られる局面が増えて、失点しそうな場面(GK早川友基の好守に救われた)もあった。

 前節のFC東京戦もそうだが、東京Vは劣勢と思いきやペースを掴んでいる時間帯がある。実際、前半に2度の決定機(シュートは木村勇大と山見大登)がありリードしていてもおかしくない展開だった。

 一方で鹿島は5バックにもなる東京Vの守備ブロックを崩せずにいた。濃野公人、安西幸輝の両サイドバックが攻め上がっても良い形でボールを繋げず、相手に揺さぶりをかけられなかったのだ。前半、鹿島の攻撃が停滞した一因はそこにあった。
 
 後半に入ると、前半よりもアグレッシブに縦パスを入れるようになった鹿島は前半よりも迫力のあるアタックを展開するようになった。しかし、前に人数をかけた分、カウンターを受ける回数も多くなり、63分に被弾。山見に先制点を奪われてしまった。

 その後の攻撃も実らず、75分に再び山見に決められて0-2とされる。守ってのカウンターが徹底されていた東京Vの術中にハマった感じで、90分に1点を返したとはいえ完敗に映った。

 これで鹿島はリーグ3試合白星なし。4位はキープしているものの、こういう試合をやっていてはリーグ優勝が難しくなる。ランコ・ポポヴィッチ監督も言う。

「こういう試合で負けてしまう。我々の拙い部分が出た」

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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