マクラーレンのランド・ノリスは、F1アゼルバイジャンGPの予選でQ1敗退となったが、これには黄旗の混乱が影響を与えていたようだ。
Q1最終盤、アルピーヌのエステバン・オコンが絡むアクシデントにより最終セクターで黄旗が提示されていたため、ノリスは計測ラップ中にアクセルを緩めた。
しかしノリスがアクシデント現場のターン16に到達した時には黄旗は振られておらず、次のコーナーでコース上に低速走行を行なっているマシンがいることを示す白旗が提示されているだけだった。
ノリスは黄旗のせいで「アクセルを戻さざるを得なかった」ため、結果的にQ1敗退に繋がったと主張。ただ、実際にノリスは黄旗の影響を受けずに済んだ可能性もあり、重要なタイミングでペースを落とす必要があったかどうか混乱が生じていたことから、担当レースエンジニアであるウィル・ジョセフはノリスに無線で謝罪した。
その後、ノリスは落ち込んだ表情を浮かべ、決勝レースでは状況が好転することを願っていると語った。
「サプライズを願うしかないね」とノリスは言う。
「マシンは良かったし、みんなは2回走ったけど、僕はしなかった。単純にアンラッキーだったね」
「しょうがないことだけど、長いレースが待っている。僕らとしては、いいタイヤがいくつかあるから、希望を持って明日に臨みたい」
「正直なところ、(レースのことは)考えていない。今夜はそれに当てるけど、まだ良い結果が残せると期待しているよ」
「マシンは速いし、あのラップなら簡単に2番手になれたと思う。少しイライラするけど、僕にできることは何もない」
今回のQ1敗退は、逆転チャンピオンを狙うノリスにとっては手痛い結果だ。現在、ノリスはドライバーズランキング首位につけるレッドブルのマックス・フェルスタッペンを62ポイント差で追いかけている状況であり、アゼルバイジャンGPでもさらにポイント差を縮めたいというところだった。
マクラーレンはアゼルバイジャンGPに向けて、チーム内交戦規定の“パパイヤルール”を改定し、チームメイトのオスカー・ピアストリがノリスのタイトル獲得をサポートすることを認めた。
しかしそのピアストリは予選で2番手を獲得。ノリスにとっては、はるか遠い存在であり、チームメイトからのサポートを検討するのは「馬鹿げたこと」だと語った。