フェルスタッペン、シート喪失噂されるリカルドに「誰もが夢見るキャリアを送った、偉大な男」と別れの言葉?

 レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、去就が危ぶまれているダニエル・リカルド(RB)を称賛。誰もが夢見るF1キャリアを送った、偉大な男だと語った。

 レッドブルおよびRBは、シンガポールGP後にRBの来季ドライバーラインアップを決定する見込みだ。そこでリカルドではなくリアム・ローソンを起用することが決まった場合、来季のフル参戦デビューに備えるためにも、今季中にリカルドに代わってローソンを起用することもありうるのではないかと見られている。

 リカルドはレッドブルの代表であるクリスチャン・ホーナーの全面的なサポートを受けている。しかし、リカルドはコース上でのパフォーマンスでその信頼に応えることができていない。

 リカルドが直面している苦境について質問されたフェルスタッペンは、8度のグランプリ優勝を誇るリカルドへのお別れのスピーチのような答えを返した。

「ダニエルは素晴らしい男だ。彼は偉大なF1ドライバーであることを証明したと思う。彼は僕の友人だ。こういう立場になるのは決していいことじゃない。でもその一方で、彼が自分をかわいそうだと思う必要はないと思う」

「キャリアのある段階では、思い通りにいかないこともある。でもそれでも彼は、誰もが人生で夢見た以上のことを成し遂げてきた」

「たとえこれが最後のレースであろうと、何であろうと、多くの人が成し遂げられないような素晴らしいことを振り返って、別のことをすればいいんだ」

「他にもレースシリーズはたくさんあるし、牧場でチルしてもいい。たくさん楽しもうよ」

「彼は偉大な男だ。僕から見たら、彼がここにいるのにふさわしいかどうかなんて、どうでもいいことなんだ。ここにいる価値がある人はたくさんいるし、一部にはそうじゃない人もいる。どんなスポーツでもそういうものだよ」

 一方、リカルドはマクラーレンで不本意な結果に終わり、RBからF1に復帰して以来、レースで本来のポテンシャルを発揮できていないと語った。

「間違いなく、中途半端にはなりたくないね。自分の1年を振り返ってみて、もし1月に『1年はどうなると思う?』と聞かれたら、『もっといい年になると思うよ』と答えただろうね」

「でもそれは、なにか足りないものがあったわけじゃない。時には結果が思い通りにならなかったり、望んだ通りにならないこともある。でも、それがスポーツなんだ」

「僕はいつも鏡の中の自分を見て、できるだけ批判的になろうと思っている。今年はもう少し一貫性を見出していたかった。でも正直なところ、このスポーツに復帰したとき、マクラーレンの時期からスピードを求めるというより、自分がまだ彼らと一緒に先頭を走れるということを証明したかったんだ」

「そして、そういう瞬間もあった。もちろん、毎週末それができればいいんだけど、自分自身から少し熱が奪われてしまうと、中団でのバトルでもそれが難しくなるんだ」