・「マキバオー」やダビスタも
入口から向かって右手側のタイトルは本展示のそれと同じ「世界一までの蹄跡」。注目は部屋の中央に展示されている、第43回ジャパンカップにて優勝時に使用されたイクイノックス号の服と帽、そして本競走が「2023年ロンジンワールドベストレース」を受賞したことを示す品々だ。
長い歴史を経て、日本の競馬が世界一に輝いたことを示すもの。他にはタイキシャトル号やラヴズオンリーユー号など、海外の競走で優勝した経験のある日本の競走馬に関する品を見ることができる。
その中には、昨年のドバイワールドカップで優勝したウシュバテソーロ号のトロフィーも展示されていた。川田将雅騎手が掲げていたものだ。
このエリアの奥の部屋では「タイムトリップ競馬史」という映像コンテンツを見ることができる。
ここはややインタラクティブな仕様。金の蹄鉄を模したダイヤルを回すことで、1954年以降から2010年以降まで、これまでの70年を10年ずつ5つに分けた中から任意の10年を選び、映像で振り返ることができる。
印象的だったのは、1990年の枠で『みどりのマキバオー』と『ダービースタリオン』が触れられていた点だろうか。サブカルによる競馬への影響というのも歴史の1ページとして刻まれていた。
ということで、東京国立博物館 表慶館にて開催中のJRA70周年特別展示「世界一までの蹄跡」。各エリアを簡単に紹介してきたが、貴重な展示物はまだまだ多数。
昔のものだけでなく、最近競馬ファンになった者にとっても馴染みのある、最近の競走に関する品々も多い。新旧問わず、全ての競馬ファンにとって必見の展示だ。
参考リンク:JRA70周年特別展示「世界一までの蹄跡」、JRA
執筆:江川資具
Photo:JRA、東京国立博物館