日本が世界に誇るスーパースターが、米球界に新たな伝説を作ろうとしている。
MLBは現地９月23日、大谷翔平（ロサンゼルス・ドジャース）が今季３度目、通算10度目となる週間MVP（16～23日）を受賞したと発表した。大谷は７試合に出場し、32打数16安打（打率.500）、６本塁打、17打点、７盗塁をマーク。出塁率（.543）と長打率（1.125）を足し合わせたOPSは1.668という圧倒的な成績で、この期間に史上初の「50本塁打-50盗塁」を達成した。
まるで漫画やゲームの世界のような数字だ。大谷は19日のマイアミ・マーリンズ戦で自己最多の３本塁打を含む６安打10打点２盗塁と驚異的なパフォーマンスで、一気に「50-50」を突破した。前日（現地22日）のコロラド・ロッキーズ戦では１点ビハインドの９回に53号同点ソロ弾を放つなど、４安打１打点でチームのサヨナラ勝利に貢献。しかも、この試合で２盗塁を決めて「53-55」にまで記録を伸ばした。
飛ぶ鳥を落とす勢いで手が付けられない大谷の圧巻パフォーマンスには、米記者も驚きを隠せない。MLBの豊富なデータを連日配信しているサラ・ラングス記者は自身のXに「オールスター明けのショウヘイ・オオタニ」と題し、レギュラーシーズン後半戦だけで大谷が記録した本塁打（24本）と盗塁（32個）が、ともにMLB最多だとレポートした。
過去、後半戦でホームランと盗塁でトップに立ったのは1955年のウィリー・メイズのみ。1950年代から70年代にかけて、サンフランシスコ・ジャイアンツなどで活躍し、歴代６位となる通算660本のホームランを打ったほか、通算打率.301、3293安打、339盗塁という偉大な成績を残した伝説的なスタープレーヤーである。つまり、現在の大谷の打撃面はメジャー史上最高の「万能選手」と呼ばれたメイズ氏に近い存在だとラングス氏は強調。「オオタニは彼の仲間入りを果たすだろう」と伝説的なプレーヤーと重ねて評価した。
ロッキーズ戦の劇的勝利で地区優勝マジックを４にしたドジャースは、日本時間25日から２位サンディエゴ・パドレスとの首位攻防３連戦を本拠地で迎える。大谷にとって自身初となる地区優勝まで、あと２勝。個人記録もさることながら、メジャー７年目で初のシャンパンファイトはもう目前だ。
構成●THE DIGEST編集部
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