「この試合でのプレーは圧巻」 先制弾の久保建英、ホーム初勝利への大貢献で現地メディアからは最高評価も!「ソシエダの攻撃の60%以上が彼のサイドから」

 現地時間9月28日に行なわれたラ・リーガ第8節で、レアル・ソシエダはバレンシアを3-0で下し、今季ホーム初白星を手にした。

 開始8分、ビルドアップからの素晴らしい展開でセルヒオ・ゴメスが左から入れたクロスを、ファーサイドの久保がフリーで詰めて先制したバスクのクラブは、80分にブライス・メンデス、後半アディショナルタイム2分にS・ゴメスがそれぞれ抜け出し、シュートと見せかけてラストパスを送ると、いずれもフリーのオリ・オスカルソンが合わせてゴール。ここまでリーガで4試合連続無失点と苦しんできたチームが、好パフォーマンスで快勝を収めている。

 2節エスパニョール戦に続いて先制&決勝点を挙げた久保は、前節バジャドリー戦の「10番ポジション」から右ウイングに戻り、先制点や惜しいシュート、さらに好連係からのカットインでアンデル・バレネチェアに決定機を提供するなど、数々の効果的なプレーを披露。データ専門サイト『WhoScored.com』によれば、ボールタッチ51回、シュート3回(枠内1回)、パス32回(成功27回)、キーパス1回、ドリブル5回(成功3回)、空中戦2回、インターセプト1回、ボールロスト4回、ファウル2回というスタッツを記録した。
  自身のSNSではホーム初勝利を喜ぶとともに、「さらに多くの勝利を目指して」と、スタートダッシュに失敗した中での巻き返しを誓った背番号14。リーガのファン投票によるMVPに選定され、『DAZN』でのインタビューに答えた彼は、「今日のMVPはS・ゴメスが相応しいと思います」と2アシストを決めた新加入選手に花を持たせると、以下のようにも語っている。

「もっと多くの試合でゴールを決められるようにしたいです。僕がゴールを決めた試合で負けないのなら、これからは毎試合ゴールを決めないと。今日はもう1点決められたかもしれないし、もう少し守備で貢献できたかもしれないけど、できる限りのことはやりました。チームは素晴らしく、我々が求めていた流れに乗れていました。シーズンの初めはそうじゃなかったけど、今は良いプレーができたので、これからもこの調子で進んでいきます」

 現地メディアの評価を見ると、マドリードのスポーツ紙『MARCA』は「久保のゴールはバレンシアにとって痛手となった」と先制点の影響力の大きさを強調し、彼が他にも惜しい場面に多く絡んだことを伝え、3点満点の採点では他の多くのチームメイト同様に「2」を与えた。 またライブ実況の記事では、先制ゴールでの攻撃のプロセスを称賛して「なんというゴラッソ!」と綴った同メディアは、久保について「この日本人選手に少しでもスペースを与えると、相手にとっては悪夢のような存在となる」「久保の見事なシュートはわずかに外れたが、そのレベルの違いが感じられる一撃だった」「この試合での久保のプレーは圧巻だ」と、たびたび賛辞を贈っている。

 一方、『as』紙も同採点を付与し、久保の先制ゴールが試合の流れを決定づけたと指摘。「久保とオスカルソンの祭り」と試合を伝え、「日本人選手は前半のベストプレーヤーであり、試合開始からバレンシアDF陣は彼を止められず。GKギオルギ・ママルダシュビリを一発で破った一撃で、チームの不調の流れを断ち切った」「ソシエダの攻撃の60%は久保のサイドから生まれた」と、その貢献ぶりを紹介した。

 個別評価の記事でも、「より決定的で連係力のある日本人選手が戻ってきた。そしてソシエダは、その恩恵を受けた。サイドから良い突破を仕掛けるとともに、クオリティーの高いクロスを供給。1ゴールを決め、さらにもう1ゴールを狙う場面もあった。完全復調を果たした」と、高評価を下している。
  続いてバルセロナのスポーツ紙『MUNDO DEPORTIVO』は、前半のベストプレーヤー、試合のMVPに久保を選定。その85分間のプレーを「決定的」と表現し、「バレネチェア同様、久保はソシエダに大きな影響を与える。相手の守備を崩す力が非常に高く、再び彼の『久保がゴールを決めれば問題なし』の法則が成り立った。遠くから走り込んで上手くシュートし、常にボールを要求してチャンスを作り続けた。拍手喝采を受けるに相応しいパフォーマンスだった」と絶賛した。

 地元バスクの日刊紙『noticias de Gipuzkoa』は、10点満点の採点で「7」を与え、「彼はまさに戦士であり、挑戦し続ける。フリーの状態でファーサイドに現われ、先制ゴールを決めた。その後は相手にしっかりとマークされ、大きな危険を作り出すことはできなかったが、バレネチェアへのパスでチャンスを演出した」と、ポジティブな内容の寸評を綴っている。

 最後に、前出の『El Desmarque』も、「ゴールを決めた後、その祝福に込められた強い感情が、今のソシエダの状況を物語っていた。常に相手に対して仕掛ける姿勢を崩さず、チームで最も攻撃的で、試合の流れを変えられる選手であり続けた」とポジティブに久保を評し、「8.5」という高採点とした。

構想●THE DIGEST編集部

【動画】久保が鮮やかに先制! バレンシア戦ハイライトをチェック!
 
【動画】上田綺世、途中出場の直後に豪快ヘッド弾! 第6節でNACブレダ戦ハイライトをチェック
【動画】CLの舞台で古橋・前田・旗手の日本人トリオが大活躍!