MLB史上二人目となる快挙は、無念にも雨天中止で幻と消えた。
現地9月29日、クリーブランド・ガーディアンズは本拠地でヒューストン・アストロズとのレギュラーシーズン最終戦を戦う予定だったが、折からの悪天候で試合の中止が決定した。両チームともすでにポストシーズン進出が決まっており、シード順も確定するなか、MLBは順延ではなく試合を開催しないことを決断したのだ。
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これによってラストゲームで懸かっていたひとつの記録の可能性もついえた。ガーディアンズの名手、ホセ・ラミレスはそれまで「39二塁打・39本塁打・41盗塁」をマーク。「40-40-40」を達成すれば、2006年にアルフォンソ・ソリアーノ(当時ナショナルズ)が「41-46-41」を果たして以来、史上2度目の偉業となるはずだった(ちなみに大谷翔平の二塁打数も38でわずかに及ばなかった)。
もし最終戦で二塁打が出ずに本塁打のみだったとしても、今季の大谷に続いて「40-40クラブ」の一員となれるはずだった。こちらも過去に6人しか成し遂げていない大記録である。
MLB公式サイトは「J-ラム(ラミレス)の40-40-40挑戦は第162戦の雨天中止によって幕を閉じた」と伝え、ガーディアンズのスティーブン・ボート監督のコメントを紹介。指揮官は「シーズンを思い返せば惜しいチャンスが何度もあったよ。ファインプレーに阻まれたり運がなかったりね。だからホセはすでに(40-40-40を)達成しているような気がするくらいだ」と話した。
そのうえで、「彼は毎日、勝つために何をすべきか、どんな仕事をすべきかを正しい方法で実践している。私はそれを観るのが好きでね。そしてそうした振る舞いを若い選手たちが見ている。素晴らしい模範なんだ」と賛辞を贈った。
はたしてラミレスは試合がキャンセルとなって落ち込んでいたのか。ボート監督は「いやいや。おい、来年やってやるよ、って感じだったな」と32歳レジェンドの様子を明かし、「これこそが彼なんだよ」と感心しきりだった。
構成●THE DIGEST編集部
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