今夏にクレイ・トンプソンがダラス・マーベリックスに移籍したことで、チームに4度の栄冠をもたらしたステフィン・カリー、トンプソン、ドレイモンド・グリーンによるビッグ3体制が終焉を迎えたゴールデンステイト・ウォリアーズ。これまで不動のスターターだったトンプソン――とはいえ昨季は不振もありベンチ出場した試合もあったが――が退団したことで、先発の枠がひとつ空くことになった。
おそらく今季、スタメンの座が確定しているのはカリーとグリーンのみで、残りの3枠をその他の選手たちで争っていくことになる。昨季59試合に先発したアンドリュー・ウィギンズや、伸び盛りのジョナサン・クミンガ(同46試合)、期待の2年目ブランディン・ポジェムスキーとトレイス・ジャクソン・デイビス(それぞれ同28試合と16試合)といった既存の選手のほか、他球団で豊富な先発経験を誇る新顔のバディ・ヒールド、ディアンソニー・メルトン、カイル・アンダーソンらがその候補となるだろう。
スターターが固定されていないということは、確たる主軸が少ないというマイナス面がある一方、チーム内競争が活性化するというプラス要素もある。スティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)もその部分を歓迎しているようで、メディアインタビューに対しこう答えていた。
「このキャンプにおけるいい部分は、スポットが空いているということだ。うちには多くの試合で先発出場してきた選手がたくさんいる。昨季はウィッグス(ウィギンズの愛称)やドレイモンド、トレイスらが何試合か先発した。ディアンソニーやバディはキャリアの大半でスターターだった。
私にとって一番簡単なのは、選手たちに『スターターの枠は空いている』と伝えることだ。だからといって、何人空いているかなんて選手や君たちには言わないよ」
トレーニングキャンプやプレシーズンゲームを通じて、選手たちはスターターの座を勝ち取るべく切磋琢磨し、必死にアピールすることだろう。それがチームのレベルアップにつながり、そして決して下馬評が高くない今季のウォリアーズの、予想外の快進撃につながっていくかもしれない。
構成●ダンクシュート編集部
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