2017年に50歳で第一子を出産。出産後には週4回のトレーニングで約32kgのダイエットに成功。直後に全米ツアーを行ったことが話題になった米歌手、ジャネット・ジャクソン(58)。今年1月には5年ぶりに日本公演を行ったが、ここ最近はニューアルバム発売のニュースもなく、米国内でも、かつての人気にいくぶん翳りが見えてきたといわれてきた。

 ところが、そんなジャネットの言動が久々にクローズアップされたのは9月21日のこと。英「ガーディアン」紙のインタビューに答えた彼女が、何を思ったのかハリス米副大統領について「彼女は黒人ではない。インド人だ」などと発言。この根拠のない発言がSNS上で猛批判にさらされることになったのである。米在住のジャーナリストが語る。

ハリス候補が当選すればアメリカ初の黒人の女性大統領になるがどう思うか、と聞かれた彼女は唐突に、『彼女は黒人ではないと聞いている。この数日ニュースは見ていないけれど、彼女の父親が白人だということが発覚したと聞いている』と…。とはいえ、この主張はトランプ前大統領が根拠なく言い放っているだけのことで、ハリス氏の父がジャマイカからの移民で黒人であることは事実で、母親もインドからの移民であることは知られる話ですからね。不用意な発言に批判が集まる事態になってしまったというわけなんです」

 この騒動を受け彼女のマネジャーを名乗る人物が「誤った情報に基づいていた」と謝罪する声明を発表。しかし、その後、この謝罪コメントは本人に無許可で発表されたものであることが判明して謝罪が撤回されるなど迷走する事態になっている。

 ジャネットと言えば、これまでにも、その言動や発言が数々の話題になってきた人物。私生活では18歳で初婚も、結婚生活はわずか1年で破綻。しかし、後に夫がジャネットとの間に子供がいたと告白し、その後には娘と名乗る女性が現れる大騒動に発展。DNA鑑定の結果、その女性との血縁関係はゼロであると証明されたこともある。

「2度目の結婚は音楽制作を共にしていた音楽作家で、彼との結婚生活は約10年余りに及んだものの、結局離婚。離婚の際には夫が共有の財産を巡り、ジャネットに1000万ドルの支払いを命じる裁判を起こすなど泥沼化したこともありました」(同)

 その後、ジャネットはカタールの大富豪であるウィッサム・アル・マナと2012年に結婚。息子を授かったのだが、出産からわずか3ヶ月後には離婚。原因は夫からの暴言だったとされ、離婚にあたってはジャネットが2億ドルの慰謝料を受け取ったとも報じられたことも。

「ジャネットといえば思い出すのが、2004年に行われたNFLスーパーボウルのハーフタイム・ショウでのハプニング。ジャスティン・ティンバーレイクとのデュエット中、彼女の片方の胸が露わになったという出来事ですが、本人は『衣装の不備』によるトラブルだったと主張したものの、会場を盛り上げるための演出だとする疑惑もあり、2人は謝罪。主催者側から多額の賠償金が請求され、さらには一部ラジオ局からは、ジャネットの曲がボイコットされる悲劇が起こったこともありましたね」(同)

 そんなお騒がせの過去を持つジャネットだけに、今回の騒動も話題作りでは、という噂も飛び交っているが、「Rhythm Nation」など団結を訴える名曲を持つ彼女の発言だけに、波紋はまだまだ広がりそうだ。

灯倫太郎

【写真ギャラリー】大きなサイズで見る