●IVEの東京ドーム公演は日本向けのスペシャルなコンテンツ
IVEの東京ドーム公演は、まさに夢のようなステージであり、特に日本人メンバーのレイにとっては忘れられない瞬間となったことでしょう。レイは小さい頃に東京ドームでコンサートを見に行ったことがあり、IVEとしてデビューしていつか東京ドームのステージに立ちたいという夢があったというエピソードを語ってくれました。
そしてレイは彼女が生まれるよりはるかに前の30年以上も昔にリリースされた楽曲である、ORIGINAL LOVEの「接吻」を披露しました。最近では韓国をはじめとした海外では日本の一昔前のサウンドが流行っているようですがが、この曲も“古くて新しい“といった感覚の、時代が一周したような名曲であり、レイはそれを見事に歌い上げて観客を魅了しました。
また、サプライズとしてIVEの未発表曲を特別に披露してくれました。リーダーのユジンから説明がありましたが、これは世界的に有名なフランスのプロデューサー兼DJであるデヴィッド・ゲッタが制作に参加したということで会場は大きく湧きました。
そして、実際楽曲が披露されると更に東京ドームが大きく揺れました。それは1983年に公開された映画「戦場のメリークリスマス」のOSTで、日本の誇る坂本龍一が制作した楽曲“Merry Christmas Mr. Lawrence”のメロディが大胆にサンプリングされていたからです。
これは日本人、特に筆者のような年齢層の高い観客からすると、40年以上も昔に坂本龍一が作曲したメロディがデヴィッド・ゲッタによってハウスミュージックとして蘇り、推しのK-POPグループによってパフォーマンスされるというノスタルジックな感動がありました。
さらに輪をかけて驚いたのは、この曲のタイトルがなんと「SUPERNOVA LOVE」ということでした。理由は敢えて申し上げませんが、会場がどよめいたのはいうまでもありません。
その他、「CRUSH」やアニメ『ポケットモンスター』のテーマ曲である「Will」も日本で初披露され、しかも生バンド+完全生歌でのパフォーマンスは日本向けの特別感が満載の素晴らしいステージとなりました。
そしてIVEの魅力は、音楽のみならず、親しみやすいキャラクターにもあることも忘れてはなりません。IVEは韓国人メンバーの日本語力が非常に高いこともあり、日本でのTVバラエティ番組の出演が多く、番組ではきっちりと爪痕を残す活躍をしていることに驚きます。
日本語が特に上手なウォニョンが、SNSのショート動画で“さつまいもタイム”をしたことがきっかけで、東京ドームでユジンとイソがそのバトンを受け継ぎ、ある種シュールで意味不明のさつまいもタイムを再現したことは、コンサートのハイライトの一つとなりました。
東京ドームという記念すべきライブは、11カ月という長い期間のツアーをやりきったという、IVEとしての成長と進化を感じさせる公演であり、彼女たちのキャリアにおいても、またファンにとっても、一つの大きな節目になったことでしょう。今回、筆者はアップグレードで参戦することができ、ステージの準備段階から、アーティストの熱意とパフォーマンスの裏側を垣間見ることができたことは、一生忘れられない本当に特別な体験となりました。(はとりーぬ&らいか)
はとりーぬ&らいか
東京都在住50半ばの父と20代前半の娘。共通の趣味が“IZ*ONE”から始まったK-POP推し活動で、月に数回の活動を通して韓国文化の流帆に務める日々。最近の注目はBABYMONSTERとQWERです。