コント日本一を決める『キングオブコント2024』(TBS系)が、10月12日(土)に放送されます。厳しい予選を勝ち抜き、ファイナリストになったのは10組。今回は、3年連続3度目の出場となるや団(ロングサイズ伊藤、本間キッド、中嶋享)の決勝直前インタビューをお届けします。
出典: FANY マガジン
今年、決勝に勝ち上がったのは、cacao、コットン、シティホテル3号室、ダンビラムーチョ、ニッポンの社長、ファイヤーサンダー、や団、ラブレターズ、隣人、ロングコートダディ(※50音順)の面々です。
果たして、最後に栄冠を勝ち取るのはいったい誰なのか――ファイナリストたちの熱い思いを連続インタビューでお届けします。
本間は伊藤と中嶋のおかげでネタを書けている?
ーーファイナリストに選ばれた率直な気持ちをお聞かせください。
中嶋 アルコ&ピースの酒井(健太)くんから会うたびに「今年決勝に行かなきゃ終わるよ。ただ行けばコント師としての格が上がるから安泰だよ」とプレッシャーをかけられ続けていたので良かったですね。
本間 「今年っすよ」って毎回会うたびに言われてね。
伊藤 「マジで言うと今年だ」って。
ーーお三方の中にも「今年も決勝へ!」という気持ちがあったんですね。
本間 営業のブッキングをする偉い人からも、「あんたたち、今年決勝に行かなかったらもうナシね」と言われていて(笑)。僕らからしたらその営業が生活の基盤になっていたんで、首の皮一枚つながりましたね。去年は去年で、みんなに「『2年連続行かないと終わる』と思ってやれ」って言われたし、今年は今年で「3年連続で行かないとヤバい」って言われていたんで、もう今回で決めちゃいたいですね。
伊藤 あと、営業の単価が上がるのが楽しみです。
中嶋 僕、ラーメンが好きなんですけど、2年連続で決勝に行ったあと「ラーメンWalker」さんの「百麺人(ラーメンのプロ集団)」に選ばれたので、もう思い残すことはないです。お二人頑張ってください(笑)。
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ーー決勝を経験するにつれて、ネタづくりの苦労も増えてくるのではないでしょうか?
本間 決勝に行くまでは、疑心暗鬼でネタを書いていて、ずっと闇の中を歩いていた感じだったんですよ。決勝に行ってからは、僕らの強いポイントが明確に分かってきたのもあって気が楽になりました。今は逆にネタを作りやすくなりましたね。
伊藤 初めて決勝に行った直後、喫煙所で2人でタバコを吸っていたら、(本間の)鼻の下がすっごい伸びていて。「浮かれて1年サボるぞ」みたいな感じが出ていたんですよ。
中嶋 「女性遊びしそうだな」ってね。
伊藤 僕はネタを一切書かないんですけど、本間に「これからもネタを作っていかなきゃダメだぞ」って釘を刺したんです。そしたら、決勝行った直後だったからキレられて、ちょっと揉めて……。それからは、いくら鼻の下が伸びていようと「ここでは言わない」と放置するときもあります。ネタを作っていない方も大変なんですよ!
――(笑)。
中嶋 俺らもウマくなったよな。たまに釘刺してたまに褒めて。
伊藤 ウマく乗せてネタを作ってもらってね。お前はネタを作らされているんだよ。
本間 だから、こんなにネタを作るのが楽になってんの(笑)?
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優勝後に叶えたい夢は“ない”
ーー事務所の先輩からエールやアドバイスはあったんですか?
本間 3人とも40歳を超えているんですけど、ウチの事務所は年齢層が高いので、僕らは末っ子みたいな感じなんです。いろんな先輩が心配してくれるんですけど、ロビンフットのおぐさんからはダメ出しをもらっていましたし、決勝の順番を伝えたら「こっちのネタを先にやった方がいいんじゃないか」とアドバイスをもらいましたし、(インタビュー時点では準決勝直後だが)すでに動き出していますね。本当に周りの芸人さんに支えてもらっているなと思います。
ーーお三方が所属する事務所SMAは賞レース優勝者がたくさんいらっしゃいますし、心強いですよね。
本間 『M-1グランプリ』、『キングオブコント』、『R-1ぐらんぷり(現:R-1グランプリ)』優勝者が出たので「もういいんじゃないか」という話だったんですけど、まだSMAではトリオで売れている芸人がいないので、トリオで優勝して売れたいです。
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――中嶋さんは夢が叶ったとおっしゃっていましたが、お二人は叶えたい夢はありますか?
伊藤 恥ずかしながら、「優勝してこんなことしたい」というビジョンがないんですよ。トリオを始めた頃に「優勝したい」と思っていたから今も優勝したいだけですし、キザな話、(本間と)「優勝したら、別に野垂れ死んでもいいよな」、「俺もそうだよ」と話したこともあって。
本間 僕は絶対にキングオブコントのチャンピオンになりたいんですよ。ボクサーが世界チャンピオンになりたいのと一緒で、 世界チャンピオンに一度でもなったら一生名前が残るじゃないですか。コントにかけている以上、その名誉は絶対に欲しい。孫が生まれても伝えられるくらい歴史に名を刻みたいんです。
中嶋 あと引っ越しもしたいんじゃないの?
本間 決勝行く前は築60年の木造アパートの1階に住んでいて、初めて決勝に行ったあと、築40年の木造アパートの2階に引っ越したんです。だから、優勝したら築20年の木造アパートの3階に引っ越します!
――(笑)。