アルゼンチン代表は現地時間10月15日に2026年北中米ワールドカップの南米予選・第10節でボリビアと対戦し、6-0の大勝を飾ってエスタディオ・モヌメンタルに詰めかけた8万人以上の観衆を歓喜させた。ここで3ゴール2アシストという大活躍を見せたのが、大エースのリオネル・メッシだった。
19分にラウタロ・マルティネスのボール奪取から先制点を挙げると、43分にはスルーパスで抜け出し、並走したフリーのラウタロにラストパスをプレゼント。前半アディショナルタイムにも素早いリスタートでフリアン・アルバレスのゴールをお膳立した37歳は、84分にドリブルからの右足シュートで、さらにその2分後にもニコ・パスとのパス交換からゴール左隅に突き刺し、ホームでのゴールショーを締めた。
3戦ぶりの勝利と首位キープに貢献した偉大な背番号10は、自身のSNSに試合の様々な場面の画像を公開して勝利の喜びを表わすとともに、「アルゼンチン代表で再びプレーするのをとても楽しみにしていたし、人々との愛情や繋がりがこれまで以上に僕を感動させる。同じ夢を持って、これからも前進していく」と、国民に向けてメッセージを贈っている。
一方、同日に欧州ではUEFAネーションズリーグが行なわれ、リーグA第4節でポルトガルがスコットランドと敵地で対戦してスコアレスドローに終わり、同ラウンドでの連勝は3でストップしたが、ここでは39歳のクリスチアーノ・ロナウドがフル出場を果たした。
この試合ではゴールネットを揺らすことができず、試合後に審判に対して悪態をついたことだけが話題になった稀代のゴールマシンは、しかし3節までの全ての試合でゴールを挙げており、こちらも健在ぶりをアピールしている。
この歴史的スーパースターの2人は、これまであらゆる記録で競い合ってきたが、今回メッシが得点とアシストを伸ばしたことで、代表チームでのハットトリック10回、得点関与(ゴールとアシストの合計)169回で並ぶこととなった。もちろん、いずれも世界最多である。
ちなみに、216キャップで133得点(1試合あたり0.62点)のロナウド(こちらも歴代最多)に対し、メッシは188キャップで112得点(0.60)と迫っている。ともに不惑の年齢を目前にしながらも、ハイレベルな争いを展開し続けており、まだまだサッカー界の主役としての地位を守り続けているのには驚くばかりだ。
得点にまつわる記録だけではない。スペインのスポーツ紙『MARCA』は、「怪我や何らかのアクシデントがなければ、クラブや代表チームでパフォーマンスを続けているこのアルゼンチン人とポルトガル人の両選手にはあらゆるチャンスがある」として、2人がメキシコ代表GKのギジェルモ・オチョア(39歳)とともに前人未到の6度のW杯出場を果たすことに期待を寄せている。
とりわけ、すでにローター・マテウス(ドイツ)を抜いてW杯最多試合出場数(26)の記録を更新しているメッシに対しては、「レオは日々、本大会に近づいているが、アルゼンチン国民はこのスター選手が出場することを夢見ている。特に2026年は現在の彼の本拠地であるアメリカで行なわれることもあり、彼にとって、彼の国にとって、そして全ての人にとって、これ以上魅力的なものはない」と綴った。
同様の思いはアルゼンチン代表を率いるリオネル・スカローニ監督も抱いており、「私が彼に求めるのは、できる限り長くプレーし続けてほしいということだけだ。ピッチで彼を見るのは楽しい。彼はいつも我々を驚かせてくれる」と絶賛し、共闘する時間が可能な限り長く続くことを望んでいる。
これに対し、メッシは「自分の将来について、日付や期限は決めていない。今はただ、全てを楽しんでいる。これまで以上に感動し、人々からの愛情を全て受け止めている。これが自分の最後の試合になるかもしれないと分かっているからだ」としてW杯出場については言及していないが、「チームに貢献し続けられる限り、このチームでのプレーを楽しみたい」とも語っている。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】メッシがハットトリック! W杯予選ボリビア戦ハイライト
バルサで絶好調のラフィーニャ、クラブの慣例を覆して“第4キャプテン”に抜擢された叩き上げの苦労人は「とても特別なこと」と感慨深げ
「日本との格の違いは歴然」開幕3連勝の森保Jとドローも…豪州ファンは不満噴出!「喜べる結果ではない」「オウンゴールを貰っても勝てない」