開催中のエキジビジョンマッチ「シックス・キングス・スラム」(10月16日~19日/サウジアラビア・リヤド/室内ハード)準決勝で、世界2位のカルロス・アルカラス(スペイン)と元世界1位のラファエル・ナダルが激突する。ナダルは11月のデビスカップを最後に現役から退くと表明しており、ふたりの“師弟対決”はこれが最後となる可能性がある。
1回戦でホルガー・ルネ(デンマーク/世界14位)を6-4、6-2で倒したアルカラスは、4度目となるナダルとの対戦について語っている。
「全力で挑むつもりだ。彼が練習していて、万全の状態で、ボールをとても強く打ち、フィーリングもよく感じているのに驚きはない。彼は伝説的な選手だから、まったく驚かないよ。彼が3、4カ月テニスから離れていたことは問題ではない。彼はこれまで以上に強くなって戻ってくるはずだ」
ふたりの対戦成績は、アルカラスの1勝2敗。直近の顔合わせである2023年「マドリード・オープン」の準々決勝で若きスターが初勝利をあげたが、ナダルが特別な存在であることに変わりはない。
「僕は彼を見て育った。僕のアイドルだったし、今もアイドルだ。彼が引退すると発表したのは残念だ。彼は僕の人生やキャリアにとって本当に大切な人なんだ。
プロテニス選手になろうと思った理由の1つが彼だったから、彼が引退するということは、僕にとってもかなりつらいこと。だから、彼と再び対戦することが光栄なのか、それとも僕にとってつらいことになるのかはわからない。でも、もう一度彼とコートを共にすることを楽しみたいと思う。誰にとっても本当に難しいことだと思うけど」
今回は初開催の「シックス・キングス・スラム」は、その超高額賞金でも話題となっているエキジビションだ。アルカラス、ルネ、ナダルの他には、世界ランク1位のヤニック・シナー(イタリア)、同4位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)、同5位のダニール・メドベージェフ(ロシア)が出場。こちらの山では、1回戦でシナーが6-0、6-3でメドベージェフを下し、シードのジョコビッチが待つ準決勝に進出している。
なお6人の出場選手には、最低150万ドル(約2億2400万円)の賞金が保証されているが、これは今年の全米オープンでテイラー・フリッツが手にした賞金(準優勝/180万ドル)に迫る金額。トーナメントで2試合もしくは3試合を勝ち切った優勝者は、テニス史上最高額となる600万ドル(約8億9600万円)を持ち帰ることになる。
構成●スマッシュ編集部
【画像】アルカラスとナダルがペアを組んで臨んだ2024パリ五輪フォトギャラリー
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