2024年のドラフトまであと1週間を切った。今年も将来性豊かな選手が揃う中、いよいよドラフト候補ランキングの最終版を発表する。
▼50位:岡本駿[投手・甲南大](前回順位:圏外)
(おかもと・しゅん/右投左打)
最終学年に浮上してきた大型右腕。春は腰痛で1試合の先発に終わったが、秋は復活して好投を見せている。まだ身体は細いが、力みのないフォームから145キロを超えるストレートを投げ込み、将来性は高い。2~3年後に一軍の戦力として期待したい大器だ。
タイプ診断:#将来性◎
▼49位:龍山暖[捕手・エナジックスポーツ高等学院](前回順位:48位)
(たつやま・はるき/右投右打)
創部3年目の新興勢力に現れた強肩捕手。2.00秒を切れば強肩と言われるセカンド送球では1.80秒前後をマークし、ボールの勢いは圧倒的なものがある。上背はないがたくましい体格でパンチ力も十分。守備型の捕手が欲しい球団には魅力的な選手である。
タイプ診断:鉄砲肩
▼48位:安徳駿[投手・富士大](前回順位:圏外)
(あんとく・しゅん/右投右打)
富士大の強力投手陣の中でもストレートの勢いはNo.1。バランスの良いフォームで、150キロ前後のボールをコーナーに投げ分ける。この秋は抑えを任せられ、登板した試合はすべて無失点と抜群の安定感でチームの優勝に大きく貢献した。
タイプ診断:#リリーフタイプ▼47位:堀江正太郎[投手・文星芸大付高](前回順位:42位)
(ほりえ・しょうたろう/右投右打)
好素材が揃う今年の北関東でも安定感はナンバーワン。140キロ台中盤のストレートをコーナーにしっかり投げ分け、内角にも狙って速いボールを投げられる。鋭く落ちるフォークもブレーキ十分。この夏は18回を投げて1失点、31奪三振と圧巻の投球を見せた。
タイプ診断:総合力◎
▼46位:西川歩[投手・山村学園高](前回順位:44位)
(にしかわ・あゆみ/左投左打)
埼玉で注目を集める実戦派サウスポー。172㎝と上背はないものの、この夏は最速147キロをマークするなどスピードアップし、変化球、コントロールのレベルも高い。プロに対する意欲も高く、田口麗斗(ヤクルト)のような投手になれる素材だ。
タイプ診断:投球センス◎▼45位:寺岡丈翔[外野手・徳島インディゴソックス](前回順位:46位)
(てらおか・たけと/右投右打/東福岡高→福岡大)
今年の独立リーグで最注目の野手。元々強肩と俊足には定評があったが、入団2年目の今年は打撃が大きく成長し、本塁打と打点の二冠に輝いた。今年で24歳でもまだまだ伸び盛りという印象で、同じタイプの野手が大学、社会人に少ないのもプラスだ。
タイプ診断:遅咲き
▼44位:中尾勇介[外野手・東京ガス](前回順位:圏外)
(なかお・ゆうすけ/右投右打/山梨学院高→日本大)
社会人2年目で大きく成長した強打の外野手。大学時代は確実性が課題だったが、今年は春先から好調をキープし、力強いバッティングを見せた。元々スピードには定評があり、センターの守備も安定している。貴重な右の打てる外野手として注目度は高い。
タイプ診断:パンチ力◎
▼43位:岩崎峻典[投手・東洋大](前回順位:41位)
(いわさき・しゅんすけ/右投右打/履正社高)
履正社では2年夏に甲子園優勝に大きく貢献。東洋大でも150キロを超えるまでスピードアップを果たした。ストレートも変化球もしっかり腕を振って操ることができる。調子の波があるのは課題だが、秋は度々好投を見せて成長ぶりをアピールした。
タイプ診断:#甲子園の星▼42位:吉鶴翔瑛[投手・法政大](前回順位:36位)
(よしつる・しょうえい/左投左打/木更津総合高)
高校時代は篠木健太郎の控えも、大学で大きく成長。好調時は150キロを超えるまでになり、昨年秋は3勝、リーグ3位の防御率1.87と見事な成績を残した。今年の秋は少し不安定な投球が目立つものの、貴重な本格派サウスポーとして面白い存在だ。
タイプ診断:#サウスポーらしい角度
▼41位:狩生聖真[投手・佐伯鶴城高](前回順位:39位)
(かりゅう・しょうま/右投右打)
九州では早くから注目を集めていた右腕。体つきはまだまだ細身だが、長いリーチを柔らかく使える腕の振りは一級品で、好調時のストレートは145キロを超える。フォームの良さがあるだけに、フィジカル面が強化できればスケールアップする可能性は高い。
タイプ診断:柔らかい腕の振り
文●西尾典文
【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間400試合以上を取材。2017年からはスカイAのドラフト中継で解説も務め、noteでの「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも多くの選手やデータを発信している。
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