【2024ドラフト候補ランキング最終版|31~40位】広陵・高尾、神村学園・正林と甲子園を沸かせた好素材の高校生がランクイン<SLUGGER>

 2024年のドラフトまであと1週間を切った。今年も将来性豊かな選手が揃う中、いよいよドラフト候補ランキングの最終版を発表する。

▼40位:小船翼[投手・知徳高](前回順位:38位)
(こぶね・つばさ/右投右打)
 身長2メートル近い長身で100㎏以上の体重という日本人離れした体格が魅力の超大型右腕。春の県大会では152キロもマークして話題となった。その後は調子を落とし、夏は不本意な投球に終わったが、スケールの大きさは抜群だ。
タイプ診断:#ロマン系

▼39位:高尾響[投手・広陵高](前回順位:25位)
(たかお・ひびき/右投右打)
 名門広陵で1年夏から背番号「1」を背負う実戦力の高い右腕。上背はないものの、力を入れるとストレートは145キロを超え、コーナーに投げ分ける制球力も備えている。夏の甲子園、U-18アジア選手権では調子を落としていただけに、プロ側の評価が気になるところだ。
タイプ診断:#大黒柱

▼38位:石見颯真[遊撃手・愛工大名電高](前回順位:43位)
(いしみ・そうま/右投左打)
 入学直後から名門の愛工大名電でレギュラーとして活躍している左の強打者。ボールを呼び込むのが上手く、広角に強烈な打球を放つ。春の選抜でも初戦で敗れたものの2安打を放つ活躍を見せた。プロ入りを目指して外野からショートにコンバートとなり、守備面で幅が出たのも大きなプラスだ。
タイプ診断:#打撃職人▼37位:浅利太門[投手・明治大](前回順位:圏外)
(あさり・たもん/右投右打/興国高)
 東京六大学で注目を集めている大型右腕。先発では結果が残せず、秋も短いイニングでの登板が多いが、好調時のストレートの勢いは目を見張るものがある。将来性の高さは大学球界でも屈指で、強いプロ志望だけに指名の可能性も高そうだ。
タイプ診断:#未完の大器

▼36位:林翔大[投手・大阪経済大](前回順位:49位)
(はやし・しょうた/右投右打/乙訓高)
 関西の大学生右腕ではトップと言える存在。下級生の頃から常に安定した投球を見せており、この春もリーグ1位の投球回、奪三振を記録し、防御率0.88と見事な成績を残した。試合を作る能力は大学球界でもトップクラスで、先発候補として注目が集まる。
タイプ診断:#安定感◎▼35位:柴崎聖人[外野手・大阪経済大](前回順位:45位)
(しばさき・まさと/右投左打/岐阜第一高)
 関西の大学球界で注目を集める強打の外野手。上背はそれほどないが、軽々とフェンスを越える長打力があり、俊足、強肩もハイレベルで打つ以外のプレーも素晴らしい。春は厳しいマークの中でも徐々に調子を上げ、秋も度々力強い打球を放ってアピールした。
タイプ診断:#高レベルで三拍子

▼34位:正林輝大[外野手・神村学園高](前回順位:28位)
(しょうばやし・こうだい/右投左打)
 今年の九州の高校球界を代表する左の強打者。昨年夏の甲子園では2年生ながら4番に座り、5試合で10安打、5打点、今年春の選抜でもホームランを放って評価を上げた。U18侍ジャパンの強化合宿では木製バットでも見事な打撃を見せており、技術の高さは高校球界全体でも屈指の存在だ。
タイプ診断:#九州No.1打者

▼33位:飯山志夢[外野手・立正大](前回順位:35位)
(いいやま・もとむ/右投左打/中央学院高)
 日本ハムで守備名人として活躍した飯山裕志氏を父に持つ走攻守が高いレベルで揃った外野手。俊足と強肩に加えてパンチ力も年々向上を見せている。今年は東都二部所属ながら大学日本代表にも選出され、7月に行われた2つの国際大会でも優勝に大きく貢献した。
タイプ診断:#東都二部の星
 ▼32位:石伊雄太[捕手・日本生命](前回順位:37位)
(いしい・ゆうた/右投右打/近大高専→近大工学部)
 大学時代から強肩が鳴り響いていた守備型の捕手。名門の日本生命でも1年目から不動の正捕手となり、今年も都市対抗出場に大きく貢献した。課題の打撃も年々力強くなっており、しぶとさも出てきた。守備はプロでもすぐ通用するレベルなだけに、狙っている球団も多いだろう。
タイプ診断:ディフェンスタイプ

▼31位:柳舘憲吾[三塁手・国学院大](前回順位:32位)
(やなぎだて・けんご/右投左打/日大三高)
 今年の東都一部を代表する強打の三塁手。力のある野手が揃うチームの中で1年秋から定位置をつかみ、昨年春は首位打者も獲得した。サードの守備もフットワーク、スローイングともに高レベルだ。大学日本代表にも選ばれ、国際大会でも攻守にわたる活躍を見せた。
タイプ診断:#強打のサード

文●西尾典文

【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間400試合以上を取材。2017年からはスカイAのドラフト中継で解説も務め、noteでの「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも多くの選手やデータを発信している。

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