[J1第34節]横浜 0-0 新潟/10月18日/日産スタジアム
筆者が横浜F・マリノスの担当になってもうすぐ3年が経つなか、あまり見たことのない珍しい光景が広がっていた。
スコアレスで勝点1を分け合った横浜とアルビレックス新潟の一戦。タイムアップの笛が鳴ると横浜のファン・サポーターのチャントが止まり、選手たちがゴール裏で挨拶するまでその状態が続いたのだ。
横浜は10月13日のルヴァンカップ準決勝第2戦で名古屋グランパスに2-1で勝った(ホームでの第1戦とのトータル3-4で敗退)とはいえ、リーグ戦では今季2度目の4連敗中で、その苦しい状況を脱するためにも勝利が欲しかった。
試合は互いに決定機を作れなかった前半を経て、後半は横浜がボールを圧倒的に保持。56分にはシュートこそ打てなかったが、植中朝日がアンデルソン・ロペスとのワンツーで抜け出してボックス内に侵入するなどチャンスを作る。また、84分にはA・ロペスのFKがクロスバーを叩くなど相手ゴールを脅かした。直近のリーグ戦4試合で12失点していた守備もこの日は安定感を示して相手を無失点に抑え、連敗も止めたが、1点が遠かった。
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悔しさ、歯痒さ、期待…。横浜のファン・サポーターの姿勢には様々な想いが込められていたはずで、それはこのゲームで腕章を巻いた松原健も「サポーターの皆さんの反応は当たり前だと思います」と受け止める。
「サポーターはやっぱり勝ち試合を観たいし、もっと攻撃をして、もっとたくさんシュートを打って、たくさん惜しいシーンを作ることに期待をしていると思うので、今日の試合はその回数が乏しい内容だった。そこは自分たちも痛感している」
それでも横浜のファン・サポーターは、最後には大きなチャントで選手たちを見送っていた。その後押しに奮い立たない選手はいない。
「みんなの想いを背負ってやるのが僕たちだし、チームの一人ひとりがこのエンブレムを纏って試合ができる喜びと責任を持ってやらないといけない」(松原)
横浜はこのあと、22日にACLEのアウェー山東泰山戦、27日にガンバ大阪との天皇杯準決勝、30日に浦和レッズとのJ1第35節と、中2~4日での連戦が続く。厳しい日程だが、トリコロールの奮起に期待したい。
取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)
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