【F1】「ハースに多くのポイントを取らせたくない」 角田裕毅、米国GPスプリントに向けてライバルを強く意識! 首脳陣はSQ3進出を「素晴らしい努力」と称賛

 F1第19戦のアメリカ・グランプリが幕を開け、10月18日にはスプリント予選が行なわれ、ビザ・キャッシュアップ・RB(以下RB)の角田裕毅は9番グリッドを手にしている。

【画像】世界を舞台に活躍する日本人F1ドライバー、角田裕毅のオフの表情を大特集! 前戦シンガポールGPから約1か月後のレースウィークエンド、角田は最初のセッションであるフリー走行で20周回を重ねて1分34秒313という全体10番手のベストタイムを計測。迎えたスプリント予選では、SQ1を13番手(1分34秒646)でクリアすると、SQ2で10番手に入って最終ラウンド進出、そしてSQ3では1分33秒802でフランコ・コラピント(ウィリアムズ)を上回った。

 今週末からダニエル・リカルドに代わって再参戦を果たしたリアム・ローソン(1分34秒617で15番手)を上回って先輩としての面目も保った角田は、チームの公式サイトを通して「難しい1日になりましたが、なんとかSQ3に進出できて良かったです。ただ、ハースやウィリアムズとの差はまだあるし、彼らはかなり速いようです。今日できたことを見直し、予選Q3進出に向けて車を改善する必要があります。スプリントは9番手スタートなので、ポイント獲得のために全力を尽くします」とのコメントを残している。

 また、F1公式サイト『F1.com』のインタビューでは「ポイントを獲得できればと思いますが、9番手スタートとチャンスはあるので、できる限りのことはします。今は1ポイントでも重要です。ハースが我々の前にいるので(ニコ・ヒュルケンベルクが6番手、ケビン・マグヌッセンが8番手)、ペースを改善する必要があります。彼らにここで多くのポイントを取らせたくないので、全力を尽くします」と意気込みを示した。

 RBは、角田のトップ10入りに加え、ローソンもいきなりSQ2進出を果たしたことで「悪くない1日」とSNSで満足感を示し、レーシングディレクターのアラン・パーメインも「素晴らしい初日」とルーキーを称賛するとともに、日本人ドライバーについても「ユウキはSQ3に進出するために素晴らしい努力をしました」とポジティブに評した。一方で「最終的には我々のライバルであるハースのペースには及ばなかった」とも指摘し、今後のセッションでの巻き返しに期待を寄せている。

 各国専門メディアの報道を見ると、ブラジルのF1専門サイト『GRANDE PREMIO』は「角田が好成績を収め、RBをSQ3に導いた。彼はスプリントでコラピントとグリッド5列目を共有し、チームメイトよりも6つ前でスタートする」、『F1 MANIA』は「金曜日のRBは、角田の好成績とローソンの有望な再デビューで特徴づけられた」と、それぞれ伝えた。

 そしてフランスのモータースポーツ専門サイト『NEXTGEN-AUTO』は、「RBは角田のおかげでSQ3に進出することに成功。この日本人ドライバーは9番手で5列目スタートとなったが、とりわけ印象的だったのはSQ2でセルジオ・ペレス(レッドブル)を敗退させたことだ」と綴っている。

構成●THE DIGEST編集部

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