10月20日(日)、オートポリスでスーパーGT第7戦の公式予選が行なわれた。ポールポジションを獲得したのはGT500クラスが24号車リアライズコーポレーション ADVAN Z(松田次生/名取鉄平)、GT300クラスが6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI(片山義章/ロベルト・メリ)だった。
今回のオートポリス戦は、天候不良の影響でイレギュラーな週末となった。土曜に予定された公式練習、公式予選は大雨と霧、雷の影響もありキャンセルに。予選は決勝日である20日の8時から、各クラス30分の計時セッションとして行なわれることになった。
20日は晴れ予報となっているが、早朝の段階では路面も十分に乾いておらず、ウエット宣言が出された状態で定刻にセッションが開始。ホームストレートから確認できる限りは、1コーナーを中心にコース前半区間に霧がかかっていたものの、それ以外の区間はクリアなようだった。
■GT300クラス
GT300のセッションがスタートした際は気温12℃、路面温度13℃と厳しいコンディション。各車ウエットタイヤを履いてコースに出ていったが、ポイントリーダーの65号車LEON PYRAMID AMGは最初からスリックタイヤでアタックに向かったようだ。
ただ65号車LEONのタイムは伸びず。序盤は20号車シェイドレーシング GR86 GTが1分51秒129でトップに立ち、その後31号車apr LC500h GTが1分49秒441でそれを塗り替え、セッションは終盤に突入した。
そんな中、スリックタイヤに履き替えてコースインしていた4号車グッドスマイル 初音ミクがマシンストップ。残り6分半で赤旗が出された。
4号車グッドスマイルは再始動ができたため、セッションはほどなくして再開となった。この段階でも、ウエットかスリックかのタイヤ選択はかなり分かれていたようだ。
このコンディションで速さを見せたのがヨコハマタイヤ勢だった。56号車リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rのジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが1分47秒383でトップに立つと、6号車フェラーリのメリが1分47秒352でそれを更新。オリベイラはラストアタックで1分46秒785を出し再びトップタイムを塗り替えたが、メリがすかさず1分46秒524にタイムを上げた。
これで6号車フェラーリのポールポジションが決まった。2番手は56号車リアライズで、ポイントランキング3番手につける777号車D'station Vantage GT3が3番グリッドを確保した。ポイントリーダーの65号車LEONは9番手、ランキング2番手の2号車muta Racing GR86 GTは14番手だった。
■GT500クラス
GT500の予選は8時30分にスタート。走り始めの時点では、ほとんどの車両がウエットタイヤを履いていたようだ。
ただセッション開始から10分が過ぎた頃、スリックタイヤを履く100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GTが1分35秒777でトップに。ドライバーの牧野任祐はそのタイムを1分34秒729まで上げ、GT500予選はスリックタイヤでの勝負となることを予感させた。
残り10分を切るタイミングでは、100号車STANLEY、17号車Astemo CIVIC TYPE R-GT、16号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT、64号車Modulo CIVIC TYPE R-GTのホンダ・シビック勢が上位を占めた。64号車の伊沢拓也はそこからタイムを上げるも100号車に届かず2番手止まり。一方で17号車を駆る塚越広大は1分33秒801を叩き出し、トップに浮上した。
ただ残り5分を切って、シビック勢の牙城が崩されていく。ポイントリーダーである36号車au TOM'S GR Supraの坪井翔が1分34秒567で2番手につけると、ヨコハマタイヤを履く24号車リアライズZの名取鉄平が1分33秒162という好タイムでトップに立った。名取は続くアタックでも区間ベストタイムを連発しながら周回したが、セクター3でアタックを中断した。
そして各車は正真正銘ラストアタックに。ここで何台か、24号車リアライズを上回らんとするペースでアタックしていた車両があった。それが14号車ENEOS X PRIME GR Supraの福住仁嶺と23号車MOTUL AUTECH Zの千代勝正だったが、福住は1分33秒326、千代は1分33秒243と、共に僅差で届かず。24号車のポールポジションが確定した。今季からGT500を戦う名取にとっては、GT500初ポールとなった。2番手は23号車MOTUL、3番手は14号車ENEOSで、シビック勢の最上位は4番手の17号車Astemoだった。