スーパーGT、冬の最終戦鈴鹿の概要を発表。タイヤウォーマー使用は解禁されず、レース距離は300kmに

 スーパーGT第7戦オートポリスの決勝日である10月20日、プロモーターのGTアソシエイション(GTA)による定例記者会見が実施された。その中で、12月に行なわれる第5戦鈴鹿の概要が明らかとなった。

 この第5戦鈴鹿は、元々8月31日、9月1日に開催が予定されていたが、台風接近を受けて開催を延期。12月7日、8日と冬の開催となった。普段はレースが開催されない12月のレースは気温、路面温度共に低くなることが予想されるが、そういった要因もありレースフォーマットについてはいくつかの議論が行なわれていた。

 まず大きなトピックとなっていたタイヤウォーマーの使用解禁の可否については、解禁されないこととなった。

 既報の通り、国内のレースチームの一部は、F1で見られるようなブランケット型のウォーマーではなく、テントの中にタイヤを入れてジェットヒーターで温める形式のウォーマー設備を所持している。ただGT300クラスは半数のチームがこういった設備がなく、公平性を担保できるかに懸念があったことが、投入が見送られた大きな理由だという。その他、非常に高温となる設備をピット近くのパドックに設置することへの安全面での懸念についても、かねてより指摘されていた。

 なお、今回のオートポリス戦は予選が日曜朝に順延され、路面温度13℃という低温の中で行なわれたが、GTA坂東代表曰く、12月に行なわれたメーカーテストの路面温度は最低13℃だったとのこと。そう考えれば、各チームやタイヤメーカーにとっても全くの未知の領域というわけではないと言える。

 続いてレース距離に関して。第5戦鈴鹿は350kmレースとしてスケジュールされており、GTAは延期決定後も350kmレースを維持する方向であるとしていたが、日没の時間なども考慮され、今回300kmレースに改められることが発表された。予定では12時45分フォーメーションラップ開始、最大延長も含めて15時半にはレースが終了できるようにスケジュールが組まれるという。

 また、通常は300kmレースであればレースウィークを通してドライタイヤのマーキングは4セットとなっているが、今回はこれまでにない12月の開催ということもあり、安全を重視する意図もあり5セットの持ち込みが許可される。