『ザ・リーヴPresents LIMIT BREAK.4』東京・品川プリンスホテル Club eX(2024年10月20日)
齋藤彰俊LIMIT BREAKラストマッチ ○齋藤彰俊&秋山準vs小島聡&大和田侑×
11月引退を控える齋藤が、最後の『LIMIT BREAK』出場で秋山とタッグを結成。色あせぬ名タッグ連係で有終勝利をつかみ、若き日にしのぎを削った新日本・小島とも万感の火花を散らした。、
引退まで1ヶ月を切り、TEAM NOAH主体興行『LIMIT BREAK』参戦もこれが最後となった齋藤。かつてGHCタッグ王座も巻いた秋山との名タッグチームが一夜限りの復活を果たし、新日本・小島&NOAHの若手・大和田のコンビと対決した。
スターネス時代の合体テーマ曲で入場した齋藤は、のっけから小島と大声を上げながらの真っ向勝負を展開。新日本での“あの頃”を想起させるような、気持ちのぶつかりあいを繰り広げた。
そして新人・大和田には非情に徹した。秋山と息もピタリな冷酷連係で徹底的にいたぶると、「このクソガキ!」と怒声を響かせながら、場外でのパイルドライバーまで繰り出した。
小島もアニマル浜口ジムの後輩にあたる大和田に「気合だ!」とゲキを飛ばし続け、応えた大和田も自力で脱出。小島が巻き返すと、中盤過ぎにはが齋藤相手に反撃に出た。
だが、小島が飛び込んできたところで、すぐさま秋山が動く。齋藤の足払い→秋山の串刺し後頭部ニーバットの連係で小島を排除するや、なおも孤軍奮闘する大和田に齋藤がカウンターのラリアットをズバリ。すかさず秋山もニーバットへ。さらには秋山のエクスプロイダー→齋藤のスイクルデス…とあうんの強烈技リレーが決まって3カウントが数えられた。
LIMIT BREAKラストマッチを勝利で飾った齋藤。口々に聞こえる「アキトシ!」の声と拍手のなか、小島、大和田、そして秋山と握手を交わすと、感極まって男泣きした。
秋山も顔をくしゃくしゃにした齋藤を笑顔でねぎらい、そして抱擁。泣き顔の齋藤と肩を組んで花道を下がるその後姿が印象的だった。
「忘れもしない2000年の時、秋山さんと初めて会って。ものすごくクールで怖くて、技術が的確でっていうイメージで。一緒に組めるようになって、いろんなプロレス、また新日本とは違う、ものすごく奥深いプロレスを…俺、物覚えが悪いんで、なかなかあれだけど、教えてもらって。今日もね、本当に組めてよかった。怖さもあるし、ピリピリした緊張感もあるけど、肌から感じるよね。でもものすごい安心感もあるし、言葉もいらないし、目が合うだけで。今日はシャキっとしようと思ったけど、最後、顔見たらちょっとゆるんじゃったかな。本当にありがとうございました」。
バックステージではそう万感の思いを口にした齋藤。秋山も「思い出は尽きないけど、俺にとって一番組みやすい最高のパートナー」と言い切り、「最後まで悔いなく走り切ってください」とエールを送った。
11・17名古屋大会での引退試合まで残り4週間。齋藤はあらゆる思いを背負いつつ、完全燃焼に向けた最後の時間を走り抜ける。
【試合後の齋藤&秋山】
▼齋藤「ありがとうございました」
▼秋山「ありがとうございました」
▼齋藤「LIMIT BREAK最後、東京で今日最後でしたけどね。忘れもしない2000年の時、秋山さんと初めて会って。ものすごくクールで怖くて、いろんなものが的確でっていうイメージで。一緒に組めるようになって、いろんなプロレス、また新日本とは違う、ものすごく奥深いプロレスを…俺、物覚えが悪いんで、なかなかあれだけど、教えてもらって。今日もね、本当に組めてよかった。怖さもあるし、ピリピリした緊張感もあるけど、肌から感じるよね。でもものすごい安心感もあるし、言葉もいらないし、目が合うだけで。今日はシャキっとしようと思ったけど、最後、顔見たらちょっとゆるんじゃったかな。本当にありがとうございました」
▼秋山「いやいや、本当にありがとうございました。もう思い出尽きないけど、前も言ったけど、俺にとって一番組みやすい最高のパートナー。今回引退ってことで、あと何試合あるんですか?」
▼齋藤「あと5試合ですかね」
▼秋山「5試合。最後まで悔いなく走り切ってください」
▼齋藤「はい」
▼秋山「ありがとうございました」
▼齋藤「いや、とんでもない」
※二人は握手
▼齋藤「リング降りるんで、これから私生活でお世話になります(笑)」
▼秋山「ちょっとそれはやめてください(笑)」
▼齋藤「本当にありがとうございました」
▼秋山「ありがとうございました」
▼齋藤「今日は本当にうれしい。いい一日でした。生涯忘れないと思います」
――大和田については?
▼秋山「大和田君、いいと思うよ。NOAHだとこの技は今は使っちゃダメとか、そういうのあると思うから。でも、そうすると感情、もっと燃えるものを出して。いいもの持ってると思うんでね。NOAHを離れた俺が言うのもなんだけど、今見たらNOAHから昔の何かを継承してるヤツっていうのが俺は見えない。トップの人間から。やっぱり丸藤でもいい、杉浦でもいい、小川さんでもいい。何かモノにして俺ら全日本、NOAHと続くものを何か一つでも表現してもらいたいなと。彼はそれぐらいできると思うし、もし次やった時はそれを感じさせてほしい。メチャクチャ期待してるから。頑張れ」
【小島の話】「いつ以来のプロレスリング・ノアかな? しょっちゅう上がらせてもらってるから、そのへんの記憶は定かではないけど、そんなことはどうでもいいんだよ。なぜなら、このNOAHというリングがとても素晴らしくて、とてもやりがいがあって、とても有意義な場所だからだ。対戦相手は誰でもいい。そして今回、特に齋藤彰俊さんっていうずっと若い時からしのぎを削ってきた間柄の人とこうやってやり合うことができて、とても、とても幸せに思います。大和田みたいなすごく若くてイキのいい人間がいたり、秋山選手みたいなベテランで、俺と同世代で、ほとんど同じキャリアで頑張ってる選手もいるし。プロレスラーはホントいろいろだよ。そのいろいろの中に俺も入ってるんだ。入れてくれ、俺も。いろいろなプロレスラーの中の一人として、これからもみんなにいろんな思いを、いろんな感動を与えていければと思います。ありがとうございました。いっちゃうぞバカヤロー!」