「重要な得点、危険な走り、巧みなパス」CLで多彩な活躍を見せた南野拓実にUEFAや現地メディアから賛辞!「守備でも5回のボール奪取」

 現地時間10月22日に行なわれたチャンピオンズリーグ(CL)のリーグフェーズ第3節で、モナコはセルビアのレッドスターを5-1で下し、通算成績2勝1分けとして暫定ながら2位をキープしている。

 ホームでの一戦、均衡を破るゴールを決めたのは南野拓実だった。20分にウィリフリード・シンゴのスルーパスで抜け出し、GKとの1対1を制した日本代表アタッカーは、3-1とリードして迎えた70分にも敵陣でのボール奪取からブレール・エムボロのラストパスをダイレクトで合わせて2点目。さらにアディショナルタイムには、マグネス・アクリウシュにスルーパスを通してダメ押しゴールをお膳立てしてみせた。

 データ専門サイト『WhoScored.com』によれば、90分間でボールタッチは38回に止まったものの、3本のシュートのうちの2本、パス27本(キーパス2本)のうちの1本を得点に結びつけた背番号18は、他に空中戦1回(勝利)、タックル1回(成功)、クリア1回、ボールロスト2回、ファウル3回というスタッツを記録している。
  南野は試合後、「2ゴールでチームに貢献できてとても嬉しいです。特別な気分です」と喜びを表わしながらも、「(試合前の時点で)次のラウンドに進むには少なくとも勝点10が必要だと考えており、(今日の勝利で)我々は目標に近づきましたが、まだ努力を続ける必要があります。次戦のボローニャ遠征では、難しい相手と対戦することになります」と、気を引き締め直した。

 そんな彼をUEFA(欧州サッカー連盟)は「プレーヤー・オブ・ザ・マッチ」に選定し、技術監査委員会は「非常に重要な先制点を含む2ゴールを記録。また、相手守備陣の背後への危険な走りを何度も見せ、巧みなパスでチームメイトに得点機を提供した」との評価理由を明かしている。

 同機構の公式サイトは、南野の最初のゴールに対する「あの瞬間、オフサイドだと思い、後ろを見ると選手全員が止まっていました。確信が持てなかったので、そのままプレーを続けました」とのコメントを紹介し、「シンゴの素晴らしいスルーパスに対して完璧な走り出し」と称賛。また「これで南野はCL通算4得点となり、香川真司と並んで日本人歴代最多得点選手となった」と伝えた。 現地メディアの報道では、フランスのスポーツ紙『L’EQUIPE』は「南野は冷静さを発揮してGKとの1対1に勝利し、ポジショニングの悪かった相手守備陣に対して罰を与えた」と、彼の1点目について記述。日刊紙『Le Monde』は、「日本人選手は2ゴールを記録。これは南野にとって、解放感を得られる瞬間だった。というのも、9月5日に(2026年ワールドカップ・アジア最終予選の)中国代表戦(7-0の大勝)でゴールを決めて以来、彼は得点から遠ざかっていたからだ」と報じている。

 サッカー専門メディアでは、『Made in FOOT』が10点満点の採点で「マン・オブ・ザ・マッチ」に輝いたシンゴと並んで「8」の最高採点を南野にも付与。一方、『maxifoot.fr』は単独最高の「8.5」でこの日本代表選手を試合の最高殊勲者に挙げ、以下のように寸評で賛辞を贈った。

「モナコの攻撃的MFは非常に安定したパフォーマンスを発揮。前半は目立たなかったものの、先制ゴールではオフサイドと思われた場面で守備の背後に抜け出し、冷静にインサイドで決めた。後半は、全てのボールが集まる中心的な役割を担ったわけではないが、元リバプールの選手はエムボロからの良いパスを受け、見事な2点目を決めて驚異的な効率を発揮した。最後にはアクリウシュのゴールでさりげないアシストを記録し、試合を締め括るなど、見事な活躍だった」
  そしてモナコのクラブ専門サイト『LA DIAGONALE』も、エムボロと並んでチーム最高採点となる「8」を与え、「1点目は今季の彼の公式戦2得点目であり、リーグアン第1節のサンテティエンヌ戦以来のものだった。このゴールは、最初の20分間の非常に良いプレーを具体化したもので、その間、彼の動き出しや深い位置への走り込みがセルビアのクラブの守備陣をしばしば混乱させた」と南野のプレーを振り返り、以下のように続けている。

「その後、同点に追いつかれた後はやや存在感が薄れたが、ハーフタイムを挟んで努力を続け、その動きは引き続き相手に大きなダメージを与えた。エムボロから絶好のパスを受けて2点目を挙げ、さらにアクリウシュのゴールをアシストして恩返し。守備でも5回のボール奪取を記録するなど、見事な働きを見せた」

構成●THE DIGEST編集部

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