まとめ
今回のカラーマネジメント機能の搭載は、Prにとって大きな出来事でおそらくここ10年ぐらいで最も大きなテコ入れではないだろうか。マーケティング的には話題を食い合ってしまうAI機能と同時にリリースしたことに同社の意欲を感じる。
実際のところ、カラーマネジメントの考え方は放送業務(4K放送を除く)などの従来の映像業務をされている方には不要な存在で、むしろ問題を発生させる要因もあるだろう。一方で様々なフォーマットに接することになるYouTuberに意味のある内容かもしれない。
ただ、心したいのは何事に関しても時代による進歩と進化はある。今回の内容もそうだ。クリエイターとしてはさらなる次の変化に向けて、まずこの変化を受け入れたい。
カラーマネジメント機能はこれからの映像制作において「常識」になるものだ。
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コラム 放送などの業務において
先に書いたように、カラーマネジメント機能は放送業務などの既存の完成された業務においては不要であり、すでに出来上がったフローの場合トラブルの元になる可能性がある。
そういった場合の使用には、カラーマネジメント機能を使用しない選択肢がある。
このような場合、シーケンスの設定を「カラーマネジメントを無効にする」か「ダイレクト録音709(SDR)」(β版なので名称は変わるだろう)を使用する。前者は、全くカラーマネジメント機能を使用せず、後者は一部にカラーマネジメントの対象箇所があった場合Rec.709に押し込める。部分的にLog形態素材やHDR素材がある場合は便利だ。
これらを使うことで既存のワークフローに落とし込めるだろう。