メルセデスのジョージ・ラッセルは、FIAが裁定の一貫性を高め、ドライバーがガイドラインを解釈する手助けをするためにプロのレーススチュワードを常勤させるべきだと考えている。
オースティンで開催されたアメリカGPと、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)に2回の10秒タイムペナルティが科されたメキシコシティGPの後、ペナルティの一貫性とドライバーのバトルにおけるガイドライン修正について議論が進められる中、GPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション)の理事も務めるラッセルは、ペナルティの一貫性を向上させるためにレースオフィシャルの安定した組織が必要だと述べている。
「集団の見解ではなく、個人的な見解だが、(ルールブックを)破り捨てる必要はまったくないと思う。微調整か、ちょっとした追加が必要なだけだ。すべてがクリアだよ」
「ガイドラインは必要だけど、それがガイドラインだということも忘れちゃいけない。明文化されたレギュレーションはなくて、スチュワードが最善の判断を下すことになるんだ」
「物事の解釈や一貫性が問われるとき、毎週同じスチュワードがいれば、同じように物事を解釈し、ドライバーもある状況下で何を期待されているのかを正確に理解できるため、一貫性はより良くなると主張できる」
「だからドライバーの代表としてではなく、個人的な見解になるけど、このスポーツにはフルタイムのプロのスチュワードが必要な時期に来ていると思う。ちゃんと給料を貰うようなね」
「彼らは事実上ボランティアではないし、彼らは今のスチュワードの中では間違いなく高い水準に達していると思う。だから、現在のスチュワードを悪く言っているのではなく、毎週常設のスチュワードを配置すべきだと思っているんだ」
FIAは今後、より明確なガイドラインを提供するためにドライバーと話し合うことを望んでいる。しかしフェルスタッペンは、過剰に規制されていると語っている。
一方でラッセルは、ガイドラインのさらなる明確化が必要だと言う。
「ルールを読めば、乱暴な運転や危険な運転をしていれば罰せられると書いてあるし、ドライバーが暴走してコーナー出口ではみ出したりすれば、レーストラックを外れて走っているのだから乱暴な運転だと主張することもできる」
「だからそこには解釈の要素があるんだ。間違いなく、少しクリーンにする必要がある」
「結局のところ、すべてのインシデントは異なるんだ。確かに今、物事は進行している。クルマの安全性と同じで、本当の意味で進歩するためには、大きな事故が起こる必要がある」
「ドライビングのルールも同じだ。変化が必要だと気づく前に何かが間違っていたり、あるいは決定が誤っていたり、物事が限界を超えていたりするんだ」