MotoGP第19戦マレーシアGPが11月1日にセパン・インターナショナル・サーキットで開幕。初日午後のプラクティスは、ドゥカティのフランチェスコ・バニャイヤが最速タイムを記録した。
マレーシアGP初日は午前中にMoto3クラスの走行時に雨の影響が残っていたものの、その後コンディションは回復。MotoGPクラスFP1はドライで行なわれ、午後にかけて気温と路面温度はさらに上昇し東南アジアらしい暑さの中でセッションが実施された。
午後のプラクティスは普段の例に漏れず、セッション序盤にアタックが連発。ライダー達はFP1で記録していたベストタイムを次々と上回っていった。
10分ほどアタックが行なわれた段階で暫定トップとなったのは、1分58秒978をマークしたホルヘ・マルティン(プラマック)。一方でランキング2番手のバニャイヤは2分0秒497の18番手に留まった。バニャイヤはピットに戻って来た際には、首を横に振るなど不満がある様子だった。
またプラクティス序盤は普段と勢力図が異なり、2番手にジャック・ミラー(KTM)、3番手にペドロ・アコスタ(GASGAS)とKTM陣営が続いた。
なお序盤はタイムが上がっていなかったバニャイヤだが、25分ほどの段階で9番手に食い込むなど、改善を進めていった。
プラクティス中盤は調整のために時間が使われていき、大きなタイム更新は残り時間10分を前にする頃まで発生しなかった。
終盤のアタック時間帯になると、それまでトップ10ギリギリだったバニャイヤが、1分59秒280まで大きくタイムを改善し、一時は暫定トップに立った。
しかしマルティンはそれ以上に速く、1分57秒729と差をつけるタイムを記録。サーキットレコードの更新も見えてくるタイムで、暫定トップタイムを譲らなかった。
その後も激しいアタックが繰り広げられていったが、残り4分でバニャイヤが1分57秒679をマーク。暫定トップをマルティンから奪い取った。
このタイムを超えるライダーは現れず、プラクティスはバニャイヤがトップタイムで終了。マルティンとのポイント差を詰めていきたい今、ベストな初日の滑り出しとなった。2番手はマルティン、3番手はエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)だ。
なおマルティンはこれからラストアタックというタイミングで、ターン1で転倒を喫してしまった。ただライダーにもダメージはなく、2番手タイムで予選Q2への直接進出も確保しているため、マルティンとしては不幸中の幸いというところだろう。
また今回はヤマハのファビオ・クアルタラロとアレックス・リンスが、それぞれ6番手と8番手タイムを記録。新エンジン投入の効果か、ライダーふたりがQ2へ直接進出を決めた。
日本人ライダーの中上貴晶(LCRホンダ)は、15番手タイム。予選はQ1スタートとなった。
またファビオ・ディ・ジャンアントニオ(VR46)の代役として5年ぶりのMotoGP参加となっているアンドレア・イアンノーネはFP1では9番手タイムだったものの、プラクティスでは流石にレギュラーライダーには敵わず、21番手タイム(トップとは1.9秒差)に終わった。