中指騒動から1週間、ローソン「学ぶことはあるけど、レースに対するアプローチは変えない」

 RBのリアム・ローソンは、F1メキシコシティGPでセルジオ・ペレス(レッドブル)と激しくバトルしたが、接触した後中指を立てて物議を醸した。しかしローソンは、レースに対する姿勢は変わらないと主張し、レッドブルの上層部が彼にアプローチを変えるよう求めることはないと考えている。

 ローソンはメキシコシティGP決勝の19周目、ターン4でインをとったペレスに押し出されるような形となり、続くターン5で逆襲。インにマシンをねじ込んだ。この時、ローソンのマシンの左側が、ペレスのマシンに接触。ペレスのRB20のフロアとサイドポンツーンが損傷した。

 ダメージを受けたペレスを抜いていく際、ローソンはそのペレスを、中指を立てながら追い抜いていったのだ。

 彼はそのジェスチャーについては謝罪しているが、ローソンはコース上でのバトルにおける攻撃的な性格を変えようとはしていない。

「レースに対する姿勢やF1でのレースへの取り組み方は変わらない」

「でも同時に、変わることもある。ミスをしたら、常にそこから学ぶんだ。メキシコでは明らかにミスを犯した。僕はそれから学ぶよ」

「レース後、僕たち(ペレスと)は簡単に話をしたけど、同時に僕たちはかなり早くコースを後にした。レースが終わった直後にね。あれはコース上でのバトルだったし、インシデントの後のことについては謝った」

「でも、コース上でのバトルという点ではレーシングインシデントだと判断されたんだと思う。僕はたぶん、ミスから学ぶだろうけど、同時に誰からのアドバイスでも受け取るよ。僕の目標は誰かを敵に回すことではないんだ」

 レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコは、ローソンとペレスの件は「不必要な衝突」であり、「ローソンのほうが責められるべきだ」と語った。

 来季、レッドブルが成績不振のペレスを放出することになれば、ローソンがレッドブルのドライバーに起用される可能性もある。RBの角田裕毅も、アブダビで初めてレッドブルのマシンでテストを行なう予定であり、彼もその候補のひとりになる。

 さらにレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、ウイリアムズで印象的な走りを見せているものの、2025年のレースシートを持たないフランコ・コラピントの獲得に乗り出す可能性を示唆している。

 ペレスとの確執以来、マルコやホーナーと話をしたかと尋ねられたローソンは、次のように答えた。

「彼らは僕に違うレースをしてほしいとは思っていないと思う」

「でも、目標は明らかにレッドブルのマシンと接触しないことだし、あのとき言ったように、あの瞬間は僕の意図したことではなかった。今思えば、それを避けることができたかもしれないし、明らかにそれが正しいことだったのだろう」