motorsport.comの調べでは、ブラジルのインテルラゴス・サーキットで開催されるサンパウロGPで、アストンマーティンは日本GPで投入された“鈴鹿仕様”のフロアを使用することとなったようだ。
アストンマーティンはサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で開催されたアメリカGPで、大規模なアップデートパッケージの一部として新開発のフロアを投入した。新仕様では、フロアのメインボディとフロアエッジに修正が加えられた他、フロア上面やディフューザー側面も変更を受けた。
しかし、チームのアップデートパッケージは期待されたほどのパフォーマンス向上をもたらさなかったため、続くメキシコシティGPは変更点を深く分析することに焦点が当てられた。
その結果アストンマーティンは、アップデートパッケージの大半が改善をもたらしたものの、COTA仕様のフロア自体は純粋なパフォーマンス向上には繋がらなかったという結論に達した。
アストンマーティンはメキシコに従来型フロアも持ち込んでおり、様々なテストを実施。最終的に4月の日本GPに投入した仕様が、新パッケージの他の部分を補完するのに最も適していると判断したようだ。
アストンマーティンのマイク・クラック代表はメキシコシティGP終了後、新しいアップデートパッケージ全てが機能したわけではないと認めた。
「例えばフロントウイングはそのままだが、他のパーツは続投できなかった」とクラック代表は言う。
motorsport.comの調べでは、アストンマーティンはサンパウロGPで一貫して、インテルラゴスに適している鈴鹿仕様のフロアを使うようだ。
ただクラック代表がここ最近説明したように、次のラスベガスGPやカタールGPでは、再び仕様を変更する可能性があるようだ。
「例えば、カタールは非常に高速なコースで、そこでは異なる選択をするかもしれない」
「ベガスは低速コーナーが多い。それに基づいて決めなければならないと思う」
アストンマーティンがフロア開発で後退を強いられたことは理想的とは言い難いが、チームはこの経験が2025年マシンに役立つような、マシンに作用する要因の理解に寄与することを期待している。
日本GPが開催されたシーズン序盤は、アストンマーティンがメルセデスらとバトルを繰り広げていた時期だった。昨年のサンパウロGPではフェルナンド・アロンソがアストンマーティンに表彰台をもたらしたが、今年はそれほどの強さは期待できない。
アストンマーティンのランス・ストロールはサンパウロGPに先立ち、次のように語った。
「昨年とは状況が違う。昨年は良いマシンがあったし、マシンが良ければ結果もついてくる。マシンの競争力が落ちれば、当然、結果は出にくくなる」
「でも、どうなるか見てみよう。素晴らしいサーキットだ。ここに来るのはいつも楽しい。リズムも流れも良いし、ドライブが楽しい。天候に左右されることもあるだろう。いつも面白くなるし、チャンスにもなる」