インテルラゴス・サーキットでF1第21戦サンパウロGPが開幕した。最初のセッションとなるフリー走行1回目ではマクラーレンのランド・ノリスが最速タイムをマーク。RBの角田裕毅は12番手だった。
スプリントフォーマットで開催されるサンパウロGP。このFP1の後には早速スプリント予選が控えており、今年からスプリントイベントと決勝へ向けた予選セッションの間でパルクフェルメが一時開放されることとなったものの、マシンセットアップを調整していく上で重要な1時間となった。
初日の天候は晴れ。気温26度、路面温度52度というコンディションの中、FP1がスタートした。
ピットレーンがオープンになると各車が続々コースイン。体調不良のケビン・マグヌッセンに代わり、少なくともスプリントイベントまでハースで走行を担当することとなったオリバー・ベアマンも早速コース上に姿を現した。
ほとんどのドライバーはまずミディアムタイヤを履き、組み上げられたマシンの確認や空気の流れを見るフロービズを用いた空力チェック、そして全面的な路面の再舗装を受けたインテルラゴスの習熟走行を開始。メルセデスのルイス・ハミルトンとアストンマーティンのランス・ストロールはハードタイヤの皮むきを実施した後ミディアムに切り替え、唯一RB勢はソフトタイヤで走り始めた。
セッション序盤ではレッドブルのマックス・フェルスタッペンが1分11秒712でトップ。メルセデスの2台がそれに続くという形だった。
多くのマシンは10周前後で一度ピットに戻ると、その後は1セット目のタイヤのままロングランを開始。フェルスタッペンが1分15秒台で周回し、その後1分14秒台までペースを上げた一方で、フェラーリ勢は1分14秒台から1分13秒台に引き上げていた。ただ、燃料搭載量の違いや路面の改善といった要素から、この時点でロングランペースの優劣を判断するのは難しいと言える。
残り20分を前にメルセデスのジョージ・ラッセルが新品ソフトタイヤを投入。パフォーマンスランを実施して、1分10秒791でトップに躍り出た。
残り10分というところで、その他のマシンも続々と新品ソフトタイヤに履き替えて予選想定を開始した。なお、序盤でソフトタイヤ1セットを既に使用していたRB勢は、ミディアムを少ない周回ながら使用した。
最終的に1分10秒610をマークしたマクラーレンのランド・ノリスがトップでFP1が終了。そこから0.181秒差でラッセルが2番手で続き、代役のベアマンが0.195秒差で3番手に入った。
4番手以下はマクラーレンのオスカー・ピアストリ、ウイリアムズのアレクサンダー・アルボン、フェラーリのシャルル・ルクレールとカルロス・サインツJr.、ハースのニコ・ヒュルケンベルグ、アストンマーティンのフェルナンド・アロンソ、アルピーヌのピエール・ガスリーというトップ10だった。
この後にはスプリント予選が待ち構えているが、フェルスタッペンはソフトタイヤでのアタックラップを途中で中断しタイムを更新していなかったり、ハミルトンが実質的にミディアム1セットのみでFP1を終えたりと、この順位通りの予選とはいかないだろう。ただ、レッドブルとしてはセルジオ・ペレスも19番手に沈んでいることが気がかりだ……。
リアム・ローソンが11番手、角田が12番手となったRBも、他チームとは異なる走行プランだったため、イコールコンディションでどれだけの速さを見せることができるか注目だ。