かつてトロロッソ、アルファタウリとして活動してきたレッドブル・レーシングの姉妹チームは、今季からRBという名称に変更しF1を戦っている。しかしこのRBという名称は不評であるため、来季からレーシングブルズという名称に正式に変更する予定であると、同チームのCEOであるピーター・バイエルが明かした。
現在角田裕毅とリアム・ローソンを擁するRB。しかし会社名は「レーシングブルズS.p.A」であり、チームスタッフが使う電子メールのアドレスも「@racingbulls.com」というドメイン名である。パドックでは”レーシングブルズ”と呼ばれるのが一般的であり、これをチームの正式名称とするのは理に適っている。
しかしFIAが発表した2024年のエントリーリストでは、同チームのシャシー名称が「RB」と記載されており、これまでメディアなどでは「RB」の名称が使われてきた。
ただこれはファンからのメディアからも不評。8月にはバイエルCEOが「VCARBと呼ぶか、レーシングブルズと呼んで欲しい。RBは使わないで」と”懇願”した。
そのバイエルCEOはサンパウロGPの際にServusTVのインタビューに対してコメント。来季からはチーム名を、正式にレーシングブルズとする予定であると語った。
「レーシングブルズでも、ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズでも、実際には何も変わらない」
そうバイエルCEOは語った。
「1年を通じての唯一の疑問は、『RBってどんな意味?』というモノだった。今や我々も、それを認める。RBとは、レーシングブルズを意味している」
バイエルCEOの言葉からすれば、来季のエントリーリストでシャシー名が、今季のRBからレーシングブルズに変わるということになるだろう。
ただ少々複雑なのは、シャシー名称と車名は、レギュレーション上では明確に違いがある。
F1のスポーティングレギュレーション第8条2項には、チームの正式名称は「シャシーの名称を含むものとする」と規定されている。つまりシャシー名と車名は違うわけだ。
今季のRBの車名は”VCARB01”であり、これはあくまで車名である。シャシー名ではない。シャシー名は、メルセデスはメルセデス、フェラーリはフェラーリ、レッドブルはレッドブル・レーシングである。レーシングブルズはこのシャシー名がRBと登録されているため、メディアとしてはRBと記載するということになるわけだ。
そのため2025年のエントリーリストのシャシー名には”レーシングブルズ”と記載され、車名はVCARB02となるものと思われる。
なおシャシー名がレーシングブルズとなっても、スポンサーであるビザやキャッシュアップとの関係性は変わらないことになるだろう。そしてチームのロゴも、基本的には同じままであるはずだ。