MotoGPマレーシアGPが11月1日に開幕。ポイントリーダーのホルヘ・マルティン(プラマック)はその初日に転倒があったが、ポジティブに捉えている。
マルティンは初日午後のプラクティスでは、ライバルのフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)に次ぐ2番手タイムを記録している。ただセッション終盤のアタックが行なわれる時間帯に、マルティンはターン1で転倒してしまっており、少し早めにセッションを終えることになってしまった。
初日はバニャイヤがFP1とプラクティス両方でトップタイムだったため、転倒でセッションを終えることはマルティンにとって精神的な打撃になる可能性も考えられる。ただ2番手タイムで予選Q2にも直接進出しているため、大きな影響はないかもしれない。
マルティンはマレーシアGP初日を振り返ると、プラクティスで経験した転倒も、2日目以降に向けてポジティブに捉えられると語った。
「今日クラッシュしたことも、ポジティブに考えられると思う」
マルティンはそう語る。
「限界を知ることができるし、何故クラッシュしたのかを理解できたからね。だから今日クラッシュしたのは良いことだ!」
「レースでクラッシュするよりも、今クラッシュするほうが良いね。僕はこのコースが好きだし、バイクも上手く機能してくれている。競争力はずっと発揮できていたと思うよ。自分たちの取り組みに自信が感じられるんだ」
なおマルティンはプラクティスでトップタイムとなったバニャイヤの記録した1分57秒679を上回ろうとしていたという。
「その前のラップでは転倒しそうになっていたけど、タイムアタックするのに問題はなかった。それでストレートに戻ってきて2番手だったから、『よし、もう少し上げていくぞ』と思っていたんだ」
「でも最初のコーナーでもう限界を越えてしまって、クラッシュしてしまった。バニャイヤも僕もプッシュしていたし、普通の日だ! 僕たちはプッシュしてかつ、他のライダーとのギャップを広げることができているから、良い結果だった」
そしてマルティンは転倒について、これまでと同様に重要になっているのはエンジンブレーキだと説明した。
「エンジンブレーキでは少し苦戦していると思う。リヤタイヤのグリップがかなり良いんだけど、ドゥカティではコーナーエントリーでリヤをスライドさせる必要があるんだ。そうしないとフロントを押し出してしまうんだ。それが僕のクラッシュした理由だ」
「だからエンジンブレーキの使い方を本当に上手くやる必要がある。セットアップよりもね。セットアップの取り組みを止めて、電子制御に取り組んだほうがずっと良いんだ」
「ドイツやヘレス、そしてムジェロと、僕がこれまでのシーズンのレースを通じて経験してきた全ての転倒は同様のものだった。リヤがフロントを押してしまうんだ。だからそこを間違いのないようにしようとしている。今日は上手くいかなくて、転倒してしまったけどね」