マクラーレンのオスカー・ピアストリは、F1サンパウロGP初日のスプリント予選で最速。F1スプリントの1番グリッドを手にした。
しかしF1タイトルを争うチームメイトのランド・ノリスをサポートするため、必要とあらばF1スプリントの勝利を譲ることも厭わないとピアストリは語った。
前戦メキシコシティGPでレッドブルのマックス・フェルスタッペンとのドライバーズランキングでの差を10ポイント縮めたノリスだが、それでも47ポイント差と依然開きがある状況であり、逆転チャンピオンに輝くためには残る4戦でポイント獲得率を上げていく必要がある。
マクラーレンはアゼルバイジャンGPでノリスのタイトル争いを全面バックアップすることを決定し、ピアストリも状況に応じてチームメイトをサポートすることになっている。
当時マクラーレンは、ノリスのためにグランプリ勝利を明け渡すようピアストリに要求することはないと説明していた。しかしピアストリとしては、トップ8の各ポジションで1ポイント差という配点の少ないF1スプリントでの勝利をノリスに譲ることは問題ないという。
「明日はふたりのペースがどうなるか見てみよう」
ピアストリはSky Sports F1にそう語った。
「1位と2位が最初の目標で、そこから順位がどうなるか見ることになると思う」
「ランドがドライバーズランキングで2番手にいるのは知っているし、チームにとってどちらが(1位と2位の)どちらに入るかは関係ない」
勝利を手放すのか? と訊かれたピアストリは次のように答えた。
「そうだね。こういう話し合いをした時に、そうすると言っていたからね。でも、1ポイントずつの差だし、メインレースじゃないから、どうなるかな」
「ランドは僕よりもずっと、ドライバーズランキングのポイントを必要としている。もちろん、僕はそれでも勝ちたいし、努力も惜しまない。きっと気づかれないだろうけど、ペースも良いしね」
これまでは予選でノリスに力及ばないことも多かったピアストリだが、サンパウロGPのスプリント予選ではノリスを0.029秒差で抑えるなど復調の兆しを見せている。
「予想していたよりも少しはまとまっていたと思う。でも午前中のFP1を終えて、僕らはかなり(マシンに対して)快適に感じられていた」
「(全面再舗装を受けた)コースは本当に早く改善していて、最終的にラップタイムが1秒半も速くなった。最後のソフトタイヤが2周目まで持ちこたえてくれたのは良かったね。それでポールを獲得することができた」
ピアストリ曰く、マクラーレンの新しいリヤウイングは低ダウンフォースと中ダウンフォースの中間に位置するオプションで、期待どおりのパフォーマンスを発揮したという。そして直接のライバルチームがアップデートを持ち込まなかった週末で、ちょっとした追い風になったと語った。
「良かったね」とピアストリは言う。
「チームはマシンをもっと速くしようと常にプッシュしている。このウイングは僕らにとって新しいアップデートだ。かなり満足しているよ」