マクラーレンのランド・ノリスは、アメリカとメキシコで自身と激しいバトルを演じ物議を醸したマックス・フェルスタッペン(レッドブル)について、”心の底では”自分が間違っていることを分かっているはずだと語った。
タイトルを争っているふたりはここ2戦、ホイール・トゥ・ホイールのバトルを繰り広げているが、特にメキシコではターン4でノリスを押し出し、ターン7~8でコース外からノリスをパスしたとして、フェルスタッペンが2件合計20秒のタイム加算ペナルティを受けた。この件は物議を醸し、バトルのガイドライン修正の議論がさらに進むきっかけとなった。
レース後、ノリスはフェルスタッペンのことはリスペクトしていると改めて強調したものの、そのアプローチには落胆した様子だった。
サンパウロGPの木曜日の時点で、まだフェルスタッペンとはレースについて話していないというノリスは、フェルスタッペンのやり方を変えるよう促すのは自分の役目ではないと語った。
「まだ話していないし、話す必要もないと思う。何も言うことはないよ」
「僕はまだマックスのことを強くリスペクトしている。彼がやったこと……先週やったことに対してではなくて、彼という人間へのリスペクトであり、彼が成し遂げたことへのリスペクトだ」
「でも、僕が彼に話すことではない。彼の先生でもなければ、指導者でもないんだ」
「マックスは自分が何をすべきかわかっている。彼は自分が間違ったことをしたと、心の底からわかっている。彼が変わるのは彼のためであって、僕のためではないんだ」
「マックスはグリッドで最も有能なドライバーの一人だろう。彼は何ができて何ができないのか、どこに限界があるのかを知っている。だから、彼は自分がしなければならない変化のことも知っているんだ」
ノリスは、フェルスタッペンとのバトルに関しては自分のアプローチを変えるつもりはないと説明し、コース上で論争になるような場面でもノーズをクリーンに保つのが自分の得意技だと感じているようだ。
彼はアグレッシブさを欠いたことで代償を払うことになったかもしれないと認めつつ、それでもクリーンな走りを続けたことでポイントを積み重ねることができたという。
「僕のキャリア全体でよくやってきたことは、トラブルに巻き込まれず、マシンを1つのピースに保つことだと思う。そういう小さな積み重ねがチャンピオンシップやシーズン、特に予算制限のあるシーズンには必要なんだ」とノリスは主張した。
「僕は常にフェアでクリーンなレースをしたいというメンタリティを持っている。先週末も言ったと思うけど、攻めるにしても守るにしても、僕は優しすぎるのかもしれない。でも、そういう面では常にいい判断をしてきたと思う」
「アグレッシブさが足りなかったことで、代償を払うこともあった。でも、それ以外のことは自分じゃコントロールできないことだ。自分では気づいていなくても、起こるかもしれないクラッシュを避けなければならないことがあるし、テレビじゃそれが分からないこともある」
「そういうシナリオを経験することで、気づくこともある。それが、僕らが時々直面するチャレンジの一部なんだ」
「でも、クリーンでフェアなレースをしたいという新たな期待を持って今週末に臨むつもりだ。それが僕たちが期待すべきことだと思う」