北中米ワールドカップのアジア最終予選を戦う日本代表で少し気になるのが、ボランチの選手層だ。遠藤航、守田英正、田中碧まではスッと名前が出てくるが、いわゆる4番手が見当たらない状況なのである。
森保ジャパンでシャドーが主戦場の鎌田大地をボランチに回す手もある。ただ、その鎌田もどちらかと言えばゲームメーカータイプ。遠藤のようなボールハンターではない。
守田もボールハンターかゲームメーカーかと言えば、おそらく後者になるだろうし、田中もオフェンス色がやや強い。こうした観点からすると、遠藤と同タイプのボールハンター不在はやや気掛かりに映る。
そこで是非、今後のワールドカップ・アジア最終予選で試してもらいたい国内組が、鹿島アントラーズの知念慶だ。
24 年11月1日現在で1試合の平均タックル数「4.1」はリーグ1位で、同インターセプト数「0.6」はリーグ4位の成績だ。今季からボランチに転向して、これだけの成績を残せているのは「小学生の時からボールを奪うのは得意でした。ディフェンダー(CB)だったこともあって」(知念)との背景も関係しているだろう。
知念は「感覚でボールを奪う」タイプだ。
「リアクションではなく、アクションの守備。ディレイするというよりは自分でアタックして奪います。もちろんかわされる時もありますが、取れる回数も多いので。チャレンジしに行くようにしています」
まさに遠藤タイプのボランチである。しかも、セットプレーで得点源になれるのだから、魅力的なタレントだ。直近のフロンターレ川崎戦での負傷も軽傷だとの情報もあるだけに、このタイミングで一度代表に呼んで見てもいいのではないか。
果たして、森保一監督の目にボランチ知念はどう映っているだろうか。
構成●サッカーダイジェストTV編集部
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