元フェラーリ育成のシュバルツマン、プレマからインディカー参戦へ。新天地での挑戦にワクワク

 2025年からインディカーに参戦するプレマ・レーシングは、カラム・アイロットと共にロバート・シュバルツマンをドライバーに起用する。

 2019年にFIA F3選手権でチャンピオンに輝き、2年後にはF2でランキング2位(いずれもプレマ所属)を獲得したものの、F1グリッドに立つことはできなかったシュバルツマンにとって、これは新たなキャリアパスとなる。

 過去3年間はフェラーリのF1テストドライバー、そしてリザーブドライバーを務めていたシュバルツマンは、並行して2023年にGTワールドチャレンジ・ヨーロッパ耐久カップにAFコルセから参戦。さらに今年は、WEC(世界耐久選手権)ハイパーカークラスにAFコルセから参戦。フェラーリ499Pをドライブし、チームメイトのロバート・クビサやイー・イフェイと共にオースティンで優勝を果たした。

 そしてシュバルツマンはインディカーで新たなチャレンジに挑むことになる。シボレー・エンジンを搭載するマシンと同様に、多くの新しいサーキットをマスターすることが自身の課題になると自覚している。

「すべてが初めてのことで、多くのチャレンジがあるだろう。きっとかなり楽しいだろうし、やることが盛り沢山だ」

「この先には、僕たちにとって大きな成功が待っていると思う。インディカーは非常に競争力のあるシリーズで、多くの強力なドライバーがいる。レースが楽しみだ。きっと本当にクールだと思う」

「僕はオーバルを走ったことがないし、それをマスターするのはまったく新しい挑戦になる。しかし、プレマでは過去に多くのことを成し遂げてきたし、僕のF1や耐久レースの経験は僕たちを素早く進化させ、スピードに乗せるために役立つと思う」

 プレマのチームオーナーであるレネ・ロジンは、シュバルツマンについて「非常に才能のあるドライバー」と評価し、こう付け加えた。

「協力し合うことで、我々が直面する険しい学習曲線を克服することができると思う」

 プレマのインディーカーCEOであるピアーズ・フィリップスも同意見だ。

「ロバートは非常に素晴らしい経歴の持ち主で、シングルシーターからGT、プロトタイプまで、行く先々で競争力を発揮してきた。彼のスキルと多才さは彼を大いに助けるだろうし、我々のチームがより速く学び、より効率的になる助けにもなるだろう」

 WECではシュバルツマンの実質的な後任として、フィル・ハンソンが契約を結んだ。先週末のWEC最終戦バーレーンで彼は、「1年だけのためにここに来たわけではない」とmotorsport.comに語っていた。