「コールマンのリペアセンター探訪」製品に再び息を吹き込む職人を突撃!もっと愛用したくなること間違いなし、リペアの裏側を徹底リポートの画像一覧

日本のキャンプシーンに欠かすことのできない最重要ブランド『コールマン』。そんなコールマンが選ばれる理由のひとつに、サポート&リペアの体制がしっかりしていることが挙げられます。

そこで今回は、コールマンショップ流山店に併設されたアフターサービスセンターに潜入し、リペアチームの職人2人にお話を聞いてみました。

アフターサービスの本気度を語る

リペアチームスーパーバイザー/柴田さん

約20年間コールマン製品のリペアに携わる大ベテラン。主にランタンやバーナーなどの修理を担当。

プロダクトセンタースタッフ/矢藤さん

リペアに携わって約8年。ガソリンランタンからLEDランタン、ファニチャーまで幅広く修理を担当する。

日本のキャンプ&アウトドアカルチャーを牽引してきたコールマン。これほど長く、多くの人に愛されてきた一番の理由はコールマンとファンの信頼関係の強さにある。そんな信頼関係の根源にあるアフターサービスの本気度を確かめるべく、修理の最前線に立つ、リペア職人の柴田さん、矢藤さんの2人にお話を聞いた。こちらではどれくらいの人がどれくらいの数の修理をしているのか、また、修理に持ち込まれることが多いアイテム、大変な修理、長く使うコツなどから。

「ここには修理を担当するスタッフが12名ほど在籍していて、一年間で1万3000件程度の修理をしています。修理件数が多いのは販売期間の長いガソリンランタン、ガソリンバーナーの413H、508A、ガスランタンのルミエールランタン、LEDランタンのクアッドマルチパネルランタンなどです。機種にもよりますが、例えばヴィンテージ市場でも人気の高い200Aランタンなら1950年代の製品でも修理できるものが多いです。ジェネレーターやポンプ系パーツも入手可能ですよ。ただし、錆や腐食、固着のひどいもの、タンクの穴あきやオールドランタンのパーツ欠損、主要パーツの折損などに関しては、修理が難しいケースがあります」(柴田さん)


「LEDランタンなどで最も多いのが、電池の抜き忘れや種類の違うものを合わせて使用したことによる液漏れ、腐食、基板の故障です。電池の種類や残量を揃えたり、使用後は電池を抜いて管理することが長持ちの秘訣です。ガソリンランタンなども同様で、使い終わったらタンク内のガソリンを抜く。タンク内の腐食、塗装剥げなどは修理できないので、心がけてもらえると長く使い続けられると思います」(矢藤さん)


「ワゴンやファニチャーも担当していますが、タイヤの溝がなくなるまで愛用していただいた姿を見ると嬉しく思います。新品のタイヤに交換してお戻ししますので、ずっとかわいがってあげてほしい気持ちです」(矢藤さん)


「テント修理は専門のスタッフが対応しています。最も多いのはポールの破損、交換ですが、生地の破損などはミシンを使っての修理になります。あて布を貼って縫製し、シームテープも施しますので、修理後はこれまでと変わりなくお使いいただけます」(柴田さん)

2人の話を聞くと、コールマン製品への愛情、長く愛用してもらいたいと願う気持ちがヒシヒシと伝わってきた。壊れたから次を探すのではなく、壊れても修理して使い続ける。ギアに愛情を注ぐことで、キャンプライフはより一層楽しいものになるはずだ。

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ガソリンランタンのリペアを深堀り!


1.大抵のガソリンランタンはタンクの裏にある刻印で年式がわかる。この日修理していたランタンは1980年製の200A。約半世紀も昔のモノだ。


2.修理箇所としてはポンプカップの摩耗、ジェネレーターの目詰まり、チェックバルブの故障などが多いそう。修理箇所を見極め、丁寧かつスピーディに作業が進む。


3.使い慣れた工具を用いて、手際よく分解されたランタン。


4.作業デスクにはたくさんの工具があり、アイテムや修理箇所に合わせて用いられる。

取材・文/岡藤充泰(ライトアウェイ) 撮影/坂下丈洋(BYTHEWAY) スタイリング/近澤一雅