駅伝(画像はAIで生成したイメージ)

来年正月の箱根駅伝の注目は、連覇を狙う青山学院大学や駒澤大学だけではない。初出場の全日本大学駅伝(11月3日)でも好走した立教大学に、競合各校が脅威を感じている。

「立大が箱根駅伝の台風の目になりそう。伸びしろしかない、との声も聞かれます」(スポーツ紙記者)

【関連】箱根駅伝100回大会“全国化”は不発!? レベルの違いだけではない不参加の理由とは… ほか

その躍進ぶりは10月19日の箱根・予選会から始まっていた。予選会には、シード校以外の43校がエントリーし、選手たちがハーフマラソン(21.097キロ)の距離を走り、各校の上位10人の合計タイムで順位が競われた。ここでノーマークだった立大が、1位通過を果たしたのだ。

この快挙を成し遂げた選手らをけん引したのが、高林祐介監督(37)。同氏が立大の監督に就任したのは今年4月で、それまでは駒大のコーチを務めていたという。

「前任者が不祥事で退任したせいか、後任が見つかりませんでした。かといって立大は今年、創立150周年のメモリアル。その記念すべき年を祝し、新たなスタートを切る節目の箱根駅伝で、ブザマな負け方はできません。そこで、白羽の矢が立ったのが高林氏だった」(同)

箱根は“師弟対決”にも注目

高林監督は箱根を走った駒大のOBでもある。実業団を経て同校に戻り、名将・大八木弘明監督(当時)の下で学んでいた。急な立大監督への招聘に迷いもあったが、名将は「行ってこい!」と背中を押したという。

「駒大は大八木監督に鍛えられて強くなりました。立大は自主性を重んじる練習スタイルです。高林監督は、個々の能力に応じて練習メニューを作る駒大のやり方と、立大の自主性を上手にミックスしました。予選会トップ通過も叶い、立大の選手たちは自信を深めています」(関係者)

高林監督は予選会前日、不安に襲われ恩師の大八木氏に電話したが、大八木氏から“後半5キロ勝負”との助言をもらって吹っ切れたという。

「予選会は箱根に出場できる10位以内の目標で臨みました。それが1位通過となり、タイムもレースを重ねる度によくなっています」(前出・スポーツ紙記者)

箱根駅伝は“師弟対決”に注目だ。

「週刊実話」11月21日号より一部内容を変更