名立たるクラブが参戦するチャンピオンズ・リーグ。この欧州最高峰の舞台に、日本人で史上二番目の早さ(20歳5か月24日)でデビューした選手がいる。シュツットガルトのチェイス・アンリだ。
尚志高を卒業後の2022年に渡独し、今季はトップチームで躍動する俊英に、WOWOWが独自インタビューを実施。ドイツでの日々や高校時代からの夢などが語られた。
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――まずは今季、リーグ戦でも多くの出場機会を得ていますが、初めてトップチームでピッチに立った時の感想は?
「フライブルクとのアウェーゲームだったのですが、凄いスタジアムだと分かっていましたし、めちゃくちゃ緊張しました。試合前も早く始まってくれないかなと思いながらアップしていましたが、いざ試合が始まったら一気に緊張もほぐれました。ブンデスリーガの試合は本当に凄いなと思いましたね」
――もともと緊張するようなタイプですか?
「試合前などはけっこう緊張する方です。試合が始まってしまえば、もう大丈夫という感じです」
――ドイツに来てから、まずはセカンドチームに所属していましたが、どういったところが大変でしたか?
「早く結果を出したいという焦りがありました。なかなか代表にも呼ばれず、試合にも出ていなくて、私生活も一人でいることが多く、逆に考える時間が多くなって、ストレスを抱えていました。ストレスがかさんで色んな怪我もして、結構苦しい時期(1年半くらい)でしたね」
――そこから監督やチームに認められて今の立ち位置にいると思うのですが、どんな部分が認められたと感じていますか?
「対人で潰すプレーや、1対1で負けないといった守備の面を評価されているかなと思います」
――今季CLの第1節でさっそくレアル・マドリー戦に出場しました(63分に途中出場)。あのような舞台に立つと想像できていましたか?
「高校時代から、チャンピオンズ・リーグで優勝したい、という夢はあったのですが、正直こんなに早く出番が来るとは思っていなかったです。デビュー戦でレアル・マドリーとやるなんて、まず全然実感が沸かなくて、全く想像していませんでした」
――スタジアムやアンセム、対面したヴィニシウス・ジュニオールをどう感じましたか?
「目の前にエムバペやヴィニシウスがいて、もう言うことがないですよね。今まで画面越しに見てきた選手とかが目の前にいて、自分もここまで来たんだなと思いましたし、試合後もずっと父親と話したりしましたが、あの日のことは一生忘れないですね」
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――ヴィニシウスはやはり手強かった?
「たった30分しか出ていないですけど、結構遊び心というか余裕がある感じで、なんか楽しくプレーしてそうだなって思いました。スピードはもちろん、ドリブルの方向も全然分からなかったですし、一瞬のスピードが凄いと感じました」
――その後、CLでも3試合でプレーしていますが、欧州トップレベルのサッカーはどうですか?
「一瞬の隙を相手は狙ってくるので、展開の速さは感じます。レアル・マドリーだけじゃなく色んなタイプのチームがいますし、やっぱりちゃんと考えてプレーしないといけないなと感じました。あまり聞いたことのないチームでも弱いということは全然なくて、色々なチームがそれぞれの戦術で勝ちに来るので、改めてチャンピオンズ・リーグは難しいんだなと思いました」
――CLで優勝することが目標と言っていましたが、高校時代から今も変わらないですか?
「そうですね。高校の時からチャンピオンズ・リーグで絶対優勝したいなと思っています。チャンピオンズ・リーグで優勝することは、世界一になるということに限りなく近いと思うので、そこで優勝できれば、自分も世界一のセンターバックになれると思うので、目標はチャンピオンズ・リーグの優勝です」
シュツットガルトはここまでリーグフェーズの4試合を終え、1勝1分2敗の戦績だ。ノックアウトフェーズ進出のために巻き返しが求められるなか、チェイスのさらなる奮起に注目だ。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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