日本代表MF堂安律がプレーするフライブルクは、佐野海舟が所属するマインツをホームに迎えた試合を0-0で引き分けた。勝てば3位へ順位を上げる絶好のチャンスだったが、堅実なマインツの守備をなかなか崩せなかった。
マインツにほとんどシュートチャンスを与えず、我慢強く攻撃を展開していたものの、チーム全体的に最後のところでスピードアップができず、ボール奪取後に素早く攻撃に転じきることはできなかった。
この日、5バックのフライブルクで右ウイングバックを務めた堂安は、「あそこのポジションをやれるようになったのは、自分として大きくなったところでありますし、それは監督にとっても助かる一つのオプション。守備がはまらなかったら俺を一つ下ろして5-4-1で守るというのは、一つ大きな武器にはなっています」とポジティブな見解を口にしながら、「ただやっぱりボール奪った後に5バックに入ってると遠い。ショートカウンターのときに僕が受けられない。出て行くにしても距離が遠い。そこの難しさを感じながらやってました」と試合を振り返っていた。
フライブルクのユリアン・シュースター新監督はビルドアップからの形を整理し、バリエーションを増やそうと取り組んでいる。昨年までのチームと比べてすぐにサイドへ展開するのではなく、トップ下のスペースに選手をタイミングよく集めて、細かいパス交換から相手守備を攻略しようという狙いがうかがえる。
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うまくはまった時は、相手がまるで対応できないくらいスムーズな展開でシュートまで持ち込むことができているが、相手がゴール前のスペースを徹底して消してくると膠着状態にもなりがちだ。
「今日はちょっとそこがうまくなかったかなと思う。ボール持ってるときは、(堂安が前に出て)ディフェンダー4枚でボールを回そうって言ってるんですけど、攻撃と守備は表裏一体だと思ってるんで、ボールを奪った時に僕は後ろにいるのにそこから4バックになっていくとなかなか難しい。逆にボール失った後は僕が5バックの位置まで戻らなくちゃいけないんで、タスクは多いなと思いながら」
自分たちのゲームプランがあるのは大事だし、そこを強みにするためには辛抱強く取り組むことが大切だ。ただ相手が対策を練って渋滞状態になっているなら、そこにアレンジが必要になる。プレーしながら選手が窮屈さを感じてしまうと思うようにチャンスメイクに持ち込めない。
「特に(後半の終盤は)7番のノア(・ヴァイスハウプト)と僕がサイドに張ってたから、もっとサイドを自然に使ってくれてもいいのになと思いながら。グレゴリー(CFのミヒャエル・グレゴリッちゅ)も入ってる中で、もっとクロスを多く上げたらなとか。ちょっと僕らのアイデアがクリアじゃなかったですね」
シュースター新監督の下、9節終了時で6位につけているのは当初の予想以上の好結果。苦戦を予想していた識者も少なくはなかったのだ。展開されているサッカーのクオリティは高い。
「毎試合いい試合はできないですし、毎試合勝つこともできないんで。勝点1をとれたことをポジティブに捉えています」
シーズン折り返しまであと8試合。1試合ごとに反省材料を持ち帰り微調整を繰り返しながら、上位進出への地ならしをしていきたい。
取材・文●中野吉之伴
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