MotoGP最終戦ソリダリティGPでいよいよホルヘ・マルティン(プラマック)とフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)によるタイトル争いに決着が着く。エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)はマルティンの成長ぶりを見ると、チームメイトの逆転する可能性は低そうだと見ているようだ。
マルティンとバニャイヤによってタイトル争いが繰り広げられるのは2年連続。しかし今年は、昨年とは真逆でマルティンがリードし最終戦を迎えた。その差は24ポイントと大きく、バニャイヤが逆転する可能性は大きくないように見える。
早ければスプリントレースが終わった時点でタイトルが決まる可能性もある状況だが、最終戦までもつれたということもあり、かかるプレッシャーは相当なモノだろう。
しかしバスティアニーニは、マルティンはこれまで対処法を学習してきたため、それらのプレッシャーを克服するだろうと考えている。
「良い戦いになるだろうね。ペッコ(バニャイヤの愛称)は間違いなくホルヘにプレッシャーをかけようとしていくだろう。でも、彼(マルティン)はプレッシャーへの対処法も学んでいるようだ」
バスティアニーニはそう語った。
「誰がタイトルを獲ると僕が思っているかって? 今はホルヘだ。でもMotoGPでは何でも起こり得るし、絶対とは言えないね」
一方でこの最終戦は、バスティアニーニにとっても重要なレースとなる。ドゥカティ陣営を今季限りで去ることになっているものの、ランキング3位をマルク・マルケス(グレシーニ)と争っているためだ。なお3位となった場合バスティアニーニにはボーナスが発生するため、単に年間3位で終えるという栄誉だけというわけでもない。
「ドゥカティでの最後のレースだけど気分は良い。そして、様々な感情の入り交じるエモーショナルなグランプリになるだろう。マルケスとランキング3位を競うことになるけど、最後の1周の最後の瞬間まで集中力を保って、これまでしてきたことを続け、落ち着いて楽しむ事が大事になる」
「(ランキング3位は)マルクよりも僕にとってのほうが重要だと思うよ。彼は8回世界チャンピオンになっているけど、僕は1回(2020年/Moto2)だからね。だから僕にとってはより重要だ」
「とにかく、何かのために戦っているとき、もっとやろうとするのがライダー皆の性分だ。そこに金銭的なボーナスも含まれているし、カルロ(ペルナット/バスティアニーニのマネジメント担当)にはプッシュされているよ(笑)」