小池百合子(C)週刊実話Web

先の衆院選で大躍進した国民民主党は、過半数割れの少数与党になって苦しむ石破政権のキャスティングボートを握った。

国民民主の背後には、東京都の小池百合子知事の影も見え隠れしており、今後の政局にも大きな影響を及ぼしそうだ。

「公示前の7議席から4倍増となる28議席を獲得した国民民主は、与党からラブコールを受けて政策協議に乗り出した。強気の姿勢を崩さない玉木雄一郎代表と小池都知事は以前からつながっており、10月の衆院選で小池氏が特別顧問を務める都民ファーストの会(都民ファ)は国民民主を全面支援した。前回の衆院選で国民民主は東京ブロックで比例当選者ゼロだったが、今回は3議席を獲得したほど」(国会議員秘書)

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都民ファの森村隆行代表は衆院選後の会見で、来夏の参院選と都議選に向け、国民民主党との「連携、協力関係を前進させたい」と述べている。

「国民民主が躍進した要因は、立憲民主党などの野党各党が自民の裏金疑惑追及一辺倒だったのに対し、『手取りを増やす。』のキャッチフレーズを掲げ、103万円を超えると税金がかかる、いわゆる『103万円の壁』を取り払う非課税枠引き上げなど具体的政策案を提唱したこと。これが主に若者や主婦に支持された。同政策案のバックにも小池氏がいるとみられています」(同)

策士策に溺れる可能性も

玉木氏と小池氏の結びつきは深い。2017年の衆院選で小池氏が創設した希望の党に立憲民主の前身、民進党が合流。ところが、小池氏の“一部民進議員の排除宣言”で勢いは失速し、敗北を喫した。

結果的に一連の騒動で小池氏は希望の党代表を辞任し、民進党合流組の玉木氏が代表となった経緯があるからだ。

「紆余曲折あり、玉木氏らを中心としたグループが立ち上げたのが国民民主党です。ただ、小池-玉木ラインはその後も密な関係を保ち、事あるごとに連携を図っている。今回も自公過半数割れの政権運営で、小池氏と玉木氏はイニシアチブを取る作戦を練っているともっぱら。不倫騒動でケチが付いたものの、来年の参院選でさらに躍進すれば、国民民主主体の政界再編が起きそうな雲行きです」(政界アナリスト)

ただ、策士策に溺れるではないが、過去にも2人の“連携”が裏目に出た例はある。

「希望の党の失速もそうだが、22年の参院選では元都民ファ代表を国民民主が推薦したが、惨敗。また、今年4月にも都民ファと国民民主で担いだ目黒区長選も敗退、衆院15区補欠選挙も作家の乙武洋匡氏を推したが、敗れている。それを考えると、今後も小池氏と玉木氏の連携が上手くいく保証はないのです」(自民党長老)

小池氏と玉木氏の連携で政治的な主導権を引き寄せられるかは、“時の運”と言えるかも。

「週刊実話」11月28日号より一部内容を変更