侍ジャパンの熱戦続く台湾で超絶人気を誇る大谷翔平。NPBユニ着用、日本のアニメ曲、キツネダンスが流れる異様な“ホーム化”/現地発【プレミア12】

 異国でも”オオタニ”人気は絶大だった。

 現地11月15日、野球の国際大会「ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12」のグループB・第2戦が台湾で行なわれ、侍ジャパンは韓国に6対3で勝利を収めて2連勝を飾った。スタンドに目を向けると、侍ジャパンやロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平のユニホームを着用して声援を送るファンが台北ドームに大勢駆けつけていた。

 18時プレイボールの約3時間前、試合が開催される台北ドームの最寄り駅・国父紀念館駅のエスカレーター前にはまず、大谷の広告看板がファンを出迎える。ニューバランス社のバット、ボールを手に持つ大谷の姿をスマートフォンで撮影する台湾の野球ファンの姿を何度も目にした。しかも、日本ハムやソフトバンク、中日、オリックスなど日本のプロ野球チームや侍ジャパンのユニホームを着用していること。なかでも、圧倒的な人気はやはり背番号16の『OHTANI』である。
  拙い英語ながら、一部のファンに勇気を出してアタックしてみた。「大谷のことが好きなのですか?」と尋ねると快く応じてくれ、「ハイ!とても大好き。オオタニサンは顔もカッコイイので」と笑いながら答えてくれた。なかには、大谷の日本ハム時代のユニホームを着ているファンもおり、「日本の高校野球も見てます。今年は初めて甲子園にも行きました」と、意外な回答に驚きを隠せなかった。

 試合前、日本の打撃・守備練習時には『負けないで』(ZARD)、『第ゼロ感』(10-FEET)、『ヘビーローテーション』(AKB48)など、聞き慣れた日本の音楽が流れ、選手たちもリラックスした表情を浮かべていた。現地記者によると、台湾の球場でも日本の音楽はよく流れており、インターネットで手軽に聞ける影響があるとのことだ。 試合では台湾のチアガール5人が日本の三塁側にあるステージ上に登場。ピンク色のユニホームに白いホットパンツ姿でキュートな笑顔を振りまきながら、キレキレのダンスに観客の視線は釘付けに。カメラのシャッター音も無数に聞こえた。

 2回裏に日本が紅林弘太郎の2点適時打で逆転した直後には、日本ハムの応援で大人気の『The Fox』が流れ、お馴染みのキツネダンスまで披露。台湾のファンもノリノリだった。他にも『Bling-Bang-Bang-Born』(Creepy Nuts)、『さくらさくら ~ Japanize Dream ~』(東方妖々夢)などノリノリな曲で侍ジャパンを大きく盛り立て、5回裏に牧秀悟の中前打で再び逆転した時には日本側のスタンドは大きく盛り上がり、観客同士でハイタッチを交わすシーンも見受けられ、まるで日本のホームのような雰囲気だった。
  侍ジャパンは16日に、同じく連勝で勢いある台湾と激突する。韓国戦では日本を熱烈に応援していた地元ファンも、この日だけは圧倒的な熱量で日本に牙を剥くはず。井端弘和監督の就任後、まさに完全アウェーの空気になるのは必至。オープニングラウンド最大の山場となる一戦にチームの真価が問われる。

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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