カナリア軍団・帝京が逆転で15年ぶりの全国切符! 静岡学園、大津、尚志など新たに6つの名門・強豪校が本大会へ名乗り!【選手権予選】

 11月16日、第103回全国高校サッカー選手権大会の地区予選が全国各地で開催され、新たに6校が全国に名乗りを上げた。

 東京A決勝は帝京と國學院久我山の伝統校対決となった。前半19分、ゴール前にこぼれた球を拾った前島が冷静に決めて國學院久我山が先制すると、同34分に帝京はDFラインからの一本のパスに抜け出した森田が、相手GKが飛び出してガラ空きとなったゴールに流し込んで試合を振り出しに戻した。
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 後半も一進一退の攻防が続くなか、次の一点を奪ったのはカナリア軍団だった。帝京は後半38分にカウンターから永田がPKを獲得 これを土屋が狙い済ましたショットで決めて逆転に成功し、そのまま2-1で勝ち切った。実に15年ぶりとなる全国切符だ。

 堀越と実践学園が相まみえた東京B決勝は、いきなり前半2分に均衡が破れる。堀越は10番の三鴨が鮮やかなトラップから持ち込んで豪快に先制点をもたらした。しかしその後は互いに攻め合うも決め手を欠いてゴールは割れず。そんななか、実践学園は後半29分にハンドでPKをゲットし、田中が思い切り良くネットを揺らして同点に追いついた。

 試合は1-1で延長戦に突入。前半6分に実践学園が右サイドを打破した岩岡のクロスを中央の本間が叩き込んで逆転すれば、そのアディショナルタイムに堀越は森のヘッドでスコアを2-2とする。そして延長後半5分、堀越はPKの絶好機をエース三鴨が決めて劇的な勝ち越し。これが決勝点となり、前回大会でベスト4に食い込んだ堀越が3-2で激闘を制した。2年連続6回目の本大会行きだ。
 
 プレミアリーグWESTで目下首位を快走する大津は、熊本決勝で東海大星翔と対峙。分厚い攻撃を仕掛ける大津に対して、東海大星翔は堅守速攻で立ち向かい、試合はスコアレスでハーフタイムを迎える。それでも後半4分、大津は右サイドからのクロスを山下がダイレクトで合わせて先制。すると同14分にスルーパスに飛び出した山下がこの日2点目を決め、一気に畳みかけた。山下は同20分にハットトリックを完成させ、さらに1点を加えた大津が4―0で快勝。4年連続21回目の出場権を獲得した。

 福島では尚志と学法石川がファイナルで激突した。拮抗した両雄のバトルがようやく動いたのは後半14分。尚志はワイドな展開から攻め立て、最後は大内が蹴り込んでゴールをこじ開けた。終盤の学法石川が仕掛けた怒涛の反撃を振り切った尚志が、このまま1-0で逃げ切り。4年連続15回目の本大会行きだ。
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 静岡決勝では静岡学園と浜松開誠館が雌雄を決した。先手を取ったのは静岡学園。序盤からペースを握っていた技巧派集団は前半21分、乾が敵ゴール前に上がった球に素早く呼応して冷静にねじ込んだ。ともにアグレッシブな姿勢を貫いた一戦はその後なかなかゴールが生まれなかったが、後半アディショナルタイム、静岡学園は相手のパスをカットした天野が前に出ていたGKの頭上を抜くショットで追加点。2-0で競り勝ち、2年連続15回目の戴冠を果たした。

 栃木決勝では矢板中央と國學院栃木が対戦。國學院栃木は立ち上がりの押し込まれる展開を耐え抜くと、前半13分に速攻から斎藤がゴールに流し込み、幸先良く先制する。それでも反撃に出た矢板中央が前半終了間際の40+1分、田中の得点で同点に追いつく。その後はスリリングな攻防が続き、後半、延長戦でもスコアボードは動かず。運命のPK戦を4-3で制した矢板中央が、2年連続14回目の全国行きを決めている。
 
[11月16日の予選決勝結果]
福 島:尚志 1-0 学法石川
栃 木:矢板中央 1(4PK3)1 國學院栃木
東京A:帝京 2-1 國學院久我山
東京B:堀越 3-2 実践学園
静 岡:静岡学園 2-0 浜松明誠館
熊 本:大津 4-0 東海大星翔

 11月16日終了時点で本大会出場を決めているのは43校で、残る5校は日曜日に決まり、ついに全出場校が出揃う。初出場は東海大相模(神奈川)、龍谷富山(富山)、金沢学院大附(石川)、明誠(島根)、寒川(香川)の5校。組分け抽選会は11月18日に行なわれ、本大会は今年も12月28日に開幕、1月13日に国立競技場で決勝戦が開催される。

構成●高校サッカーダイジェスト編集部

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