ものまね芸人・こいでまほがリアルな体験談や心境をポップに時にダークに伝えていく『全力! 婚活ダイアリー』。
忘れられない元カレを追うのをやめ、日々マッチングアプリで運命の相手を探す日々。タイミングが悪くなかなか会えなかったワイルドスギちゃんを若くした彼とのやっとの初回デートはまさかの気づけば仲間たちが来て飲み会状態に…1回で解散となりました。
それでも、私はマッチングし続けるのです、なぜなら、ワクワクするから…。
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■最近の初回デートは電話
ハイスペックマッチングアプリTでマッチした人とやりとり開始。私はすぐ会う派ですが、最近はマッチしたらLINEを交換してまずは電話してみる、という人が増えた気がします。
特に真夏なんて例年の猛暑で外に出て待ち合わせをするだけで、メイクが汗でぐちゃぐちゃになる。とりあえず最初は毎回電話でいいんじゃないか? と、思っているところでした。
この日は、マッチングしてからメッセージがサクサクと進んでいき「電話してもいいですか?」という流れになりました。電話は得意分野でもあります。なぜなら少し若いかわいい声を出せるから。かなりあざといですが、この子声かわいいから会ってもいいかなと思わせるためです。普段モノマネをやっている小器用さが、こういうときに活かされる。
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■「さてさて、まほはさぁ」
電話をすることになった彼の写真は、高身長ですがちょっと冷たそうな雰囲気。いかにもハイスペックマッチングアプリにいる感じですが…。
「もしもしぃ」ありきたりな挨拶をして軽い自己紹介をし会話がスタートしましたが、なんだか全く弾まない。なにを言ってもすり抜けていく感じで、相手が心をいっさい開いていないのが伝わる。やっぱり電話じゃなくて会ったほうがいいよな、と思っていると「さてさて、まほはさぁ、なんでアプリやってるの?」と急に呼び捨て。
質問攻めが始まりました。「良い人がいたらいいと思いまして…」と、こちらも答えるのですが「さてさて、まほはさぁ、どんな男性が好みなの?」「さてさて、まほはさぁ、デートだとどんなことしたい?」と、“さてさて、まほはさぁ”を毎回はさんでくる。すごく話しづらい。
「さてさて、まほはさぁ、芸能人で言うと誰がタイプ?」「さてさて、まほはさぁ、なにフェチ?」。この人、AI? 感情が1つもない。なんだか怖くなってきた。
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■カジュアル男の見抜き方
すると、決定的な質問がきました。「さてさて、まほはさぁ、付き合うなら何が大事?」あれ、この流れって…「俺は…体の相性が大事だと思うんだよね。さてさて、まほはさぁ、どう思う?」。
ああ、そういうことか。このワード「体の相性」これにもっていくための“さてさて、まほはさぁ”だったのか。体の相性と初回から言う人たちは全員カジュアル男(ヤリモク)です。久しぶりにカジュアル男に遭遇してむしろ懐かしさを覚えました。ああ、昔はカジュアル男にあえてハマっていったんだっけと。
会わずに電話で済んでよかったなと思いました。この審査制ハイスペックアプリ、意外とカジュアル目的が多いのか? カジュアル目的の男性は私のデータだと高学歴が多かった印象。
この人は、今後もマッチしたらカジュアルできるかどうか、まずは電話で試していくのだろう。
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■お笑いの事務所
数日後、LINEに着信がきていました。それは、ワイルドスギちゃん若い版からでした。完全に忘れていた存在。私は、そこまで親しくないのに電話してくる人が得意ではありません。しかも、夜でした。そのまま折り返すことはせず数日放置、そしてまた忘れてた頃に、スギちゃんから電話。
なにかあったのだろうか? 時間は深夜でした。深夜に電話してくる時点で礼儀がなってないし、ないなとは思うのですが…やはりなにかおもしろいことになるのでは? と、思ってしまう。
電話に出ると「おー、久しぶりぃ」とガサガサした声。「なにやってんのー?」酔っ払っていてベロベロ。適当な会話をしてきました。もう切りたい。すると、突然、沈黙。そして言いづらそうにスギちゃんがこう言いました。「…お笑いの事務所ってどこがいいと思う?」 ん? お笑いの事務所?
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■後輩になるかもしれない男
「やっぱ、1番の夢っていうか、芸人が…」まさかの芸人志望。あれ? 仕事だと言っていたコンサルはどうした? 「やっぱカッケーって思うし、まほの事務所とかどうかな?」「どこがおすすめ?」「まずはどうしたらいい?」。もう事務所に所属する前提で私に相談を持ちかけてきました。
お笑い芸人憧れ男だったとは。最初は養成所からだよ、まずネタだよ、ステージ立ってみないとわからないから、などごくごく普通のアドバイスを一応しました。まあ、ないと思うけど後輩になるかもしれないし…。
それから、スギちゃんからの電話は1回だけありましたが出なかったため、もうかかってくることはありませんでした。
マッチングアプリほど濃い体験をできるものはない。多少のストレスはかかるものの常に人間ドラマが繰り広げられている。次にマッチングしたのは、普段会社では面接をするような立場というキラキラした若者。誠実そうに見えていいのですが、私は見落としていたのです。
カジュアル男性は100パーセント見抜けると思ってたのに…続く!
太田プロ所属のものまねタレント。フジテレビ系で放送の『 ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』で優勝経験あり。
aiko、優香、泉ピン子などものまねネタ多数。近年はナレーションなどの活動も積極的に行っている。
(文/Sirabee 編集部・こいで まほ)