11月15日に行なわれた2026年北中米ワールドカップのアジア最終予選で、日本代表はインドネシア代表を4-0で下した。
敵地ジャカルタの一戦、35分にパスでの崩しで鎌田大地が左から入れたクロスを相手選手が押し込んで先制点を奪った「サムライブルー」は、5分後には左サイドを抜け出した三苫薫のグラウンダーのクロス南野拓実にタイミング良く合って加点。49分には相手GKのパスミスでボールを奪った守田英正が的確なタイミングとコースのシュートで3点目を挙げると、69分に菅原由勢がペナルティーエリア右の角度のないところから右足を振り抜いてゴールネットを揺らしてみせた。
【動画】4発大勝!インドネシア戦ハイライト 3戦ぶりの大量得点とともに、守備では最終ラインが時折緩さを見せるも、ここでGK鈴木彩艶が見事な反応と安定感でピンチを防いでクリーンシートを達成し、順当に白星を掴み取った日本は、これで勝点を13に伸ばし、2位(オーストラリア)に7差をつけるなど、グループCで独走状態に入っている。
FIFA(国際サッカー連盟)は、公式サイトで、「激しい雨が降りしきる中、日本は試合の流れに乗るまでに少し時間がかかったが、一旦勢いに乗ると素晴らしい先制点を生み出した。それは、ピッチ上を『幼児の落書き』のように上下左右に動きながら繋いだ17本のパスから生まれたものである」と伝え、2点目についても「三笘が創造性を発揮し、暗闇に光を差すレーザーのように2人のDFによる守備を引き裂いて突破。そこに南野が勢いよく走り込み、左足で鮮やかにシュートを放った」と綴った。
各国メディアの報道では、敗れたインドネシアの母国紙『KOMPAS』は自国代表チームの視点で「『ガルーダ』はアジア・ナンバーワンのチームから学ぶこととなった」との表現で敗戦をレポート。また、DFカルビン・ヴェルドンクの「我々はしっかり準備をしてきたが、日本はクオリティーの高い非常に強いチームであり、非常に難しい試合になった」とのコメントを紹介し、彼が実力差ゆえにこの大敗によるショックを引きずることなく、残りの試合で挽回することに気持ちを切り替えていると報じている。
『MEDIA INDONESIA』紙は、「この敗北は予想通りであり、当然の結果だと評価できる。なぜなら、サムライブルーのクオリティーは、依然としてインドネシアを上回っているからだ。彼らは、我々が征服するには強すぎた。この敗北により、シン・テヨン監督率いるチームの歩みは非常に険しいものとなった」と指摘した。
同じアジアでは、シンガポール最大の日刊紙『STRAITS TIMES』が「日本はジャカルタの7万人以上のインドネシア・ファンの前で、欧州生まれの選手が多いホームチームに対してサッカーのレッスンを実施した。サムライブルーは2位以下との差を広げており、驚異的な崩壊がない限りW杯出場はほぼ確実となっている」と伝えている。
中東カタールの衛星テレビ局「AL JAZEERA」は、「日本が圧倒的な強さを見せた」と見出しを打ち、「日本はここまでわずか5試合で合計18得点。ジャカルタでは序盤の30分間こそ苦戦したものの、その後は実力を発揮し、インドネシアの守備を切り崩した。ホームチームの守備のミスに助けられた部分もあるが、一方でインドネシアも幾つかの好機を逃している。それでも日本は十分な力を見せつけ、勝利を収めた。これにより、本大会出場を確実にする見込みが高まっている」と記した。 その他の国のメディアでは、英国の通信社『Reuters』が「止められない日本がインドネシアを破り、W杯出場権獲得にまた一歩近づいた」、ブラジルの総合サイト『terra』は「試合の75%(ボールポゼッション率)を支配した日本が完全に主導権を握った。彼らは森保一監督の下、またしても説得力のある勝利。グループCを独走する彼らのW杯出場は時間の問題だ」と報じている。
そして、スポーツ専門チャンネル『ESPN』は「サムライブルーは見事に勝利の軌道に戻った」と伝えた他、ホームチームに言及する中で「日本が猛威を振るう中で、インドネシアは依然として存在する階級の格差を痛烈に思い知らされることとなった」と、こちらも両チームに明確な実力差があったことを強調した。
構成●THE DIGEST編集部
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