『WORLD TAG LEAGUE 2024』神奈川・横浜武道館(2024年11月22日)
Aブロック公式戦 ○海野翔太&本間朋晃vs大岩陵平&ザック・セイバーJr.×
海野が予告通りにIWGP世界ヘビー級王者ザックからWORLD TAG LEAGUE公式戦で直接ピンフォール勝ち。来年の1・4東京ドーム大会でのタイトル戦に向けて、「もう文句は言わせない」と力強く宣言した。
来年の新春東京ドーム大会でIWGP世界ヘビー級王座戦を行う王者・ザックと挑戦者・海野がタッグリーグ公式戦で激突。本間とのコンビでリーグ戦にエントリーした海野は、初戦が黒星発進となったものの、今宵の試合に向けて、「お前から必ず3つ獲ってやる。試合後の乱闘じゃねえよ。試合の中で勝ち取ってやるよ」と勝ち気に予告していた。
のっけからザックと海野は火花を散らすと、その後もことあるごとに対峙して、一騎打ちさながらのシーソーゲームを繰り広げるが、どちらも決定打を相手に決めさせない。大岩と本間も負けじと真っ向勝負を展開。勝負がつかず、両者大の字になると、再びザックと海野が向かい合った。
壮絶なエルボースマッシュ合戦から海野が流れをたぐり寄せると、本間が好フォロー。本間の串刺しラリアット、海野のニーアッパー、本間の延髄ラリアット、海野のエクスプロイダー、本間の低空こけしロケット、海野のイグニッションが立て続け火を吹いた。本間が大岩を分断すると、海野はブレイズブレイドへ。完璧に動きを読んだザックは腕ひしぎ十字固めに捕獲したものの、本間が小こけしでカットに入る。
押し切りたい海野は串刺し延髄ニー、スイング式DDTからしつこくデスライダーの構え。ザックの投げ捨てジャーマンを食らいながらも、変型デスライダーで突き刺すが、正調デスライダーは決まらない。逆にザックがザックドライバーから猛攻へ。今度は大岩が援護射撃。海野をアナコンダスープレックスで引っこ抜くと、本間をTHE GRIPで戦線離脱に追い込む。
孤立した海野だったが粘りを発揮。ザックを蹴り飛ばしてのスイング式DDTで大岩を排除すると、ザックとの激しい先読み合戦になだれ込む。デスライダーは何度も空転し、逆にザックドライバーを狙われて競り負けそうになるも、海野の闘志は燃えさかったまま。ブレイズブレイドをカウンターの逆さ押さえ込みで切り返されそうになるが、そのまま流れるように立ち上がると、ついにデスライダーをズバリ。ザックから3カウントをもぎ取った。
海野が予告通りにザックから3カウントを奪取。場外で倒れるザックに対し、IWGP世界ヘビー級のベルトを掲げて挑発すると、勝利をともに掴んだ本間と熱く抱擁した。
10・14両国大会、11・4大阪大会でザックに挑戦表明をぶちあげた際にはブーイングを浴びた海野だったが、逆風の中、ザックから完璧なピンフォール勝ちを奪い、自ら結果を掴んでみせた。「夢がねえって? 希望がねえって? 作ればいいんだよ! 夢も希望も。あきらめてたまるかよ。レスラーが、夢見せる人間が、希望持たせる人間が、あきらめてどうすんだよ!」と吠えた海野は、「あきらめるぐらいの夢だったら、やめちまえ。それでも、悔しくても、どんな思いをしようと、あきらめきれないから、絶対つかみたいから、みんなにその姿を見せたいから、俺らは毎日頑張って、生きて、必死に、あのリングに立ってんだ」と自らに言い聞かせるように思いの丈をぶちまけた。
そして、「正真正銘、ザックから取ったぞ。もう文句は言わせない」と断言。「まずはこのタッグリーグ、必ず制覇して、東京ドームに乗り込んで、ザックからIWGP世界ヘビー級のチャンピオンを奪い取ってやる」と東京ドームへの道を改めて見据えた。