この数日で「海外クラブへの移籍を前提とする手続き」との文言を何度も見た。これを受けて痛感させられたのは、Jリーグは“ステップアップリーグ”ということである。
Jリーグで結果を残して、本場ヨーロッパの舞台にチャレンジする。これが日本でももはやスタンダード。はなからJリーグを最終到達点と考えるルーキーはほぼいないだろう。
「選手としての目標は?」と訊いて「UEFAチャンピオンズリーグでの優勝」と返されるケースも増えてきた。1990年代に比べて海外サッカーがグッと身近な存在になった影響もあり、「目指すはヨーロッパ」が“日常”になった感がある。
有能なJリーガーの海外流出によって、日本でメガクラブは誕生しにくいとの思いも個人的にはある。
数年前に川崎フロンターレがJリーグを席巻していた頃、「これならメガクラブになる可能性があるかも」と期待を抱いていた。しかし、三笘薫、守田英正をはじめ、主力選手が続々と海外移籍。それを見て、「Jリーグにメガクラブは生まれないのか」と落胆した記憶がある。
Jリーグそのものは成長しており、運営スタッフ、各クラブの努力もあって魅力的なコンテンツになりつつあるのは紛れもない事実だろう。
ただ、ヨーロッパから見た場合のJリーグはどうか。かつて欧州在住の日本人ライターにこう言われたことがある。
「ヨーロッパでのJリーグの位置付けはメインではなく“その他”です。批判ではなく、これが現実です」
ヨーロッパへの移籍が増えるのはある意味必然。今後はその動きがより加速しそうだ。
文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)
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