手取りの15%を先取り貯金に回す

「お金が余ったら貯金に回す」という習慣では、いつまでたっても貯まりません。手取りの中から常に15%程度は先に貯めるようにしましょう。

Bさんが27~65歳まで月1万円を貯めていったら、1万円×12カ月×38年=456万円です。月2万円貯めたら912万円です。月額1万円の違いが、将来約450万円の差につながることを意識しましょう。

老後も働いていたり年金収入がある程度あるかもしれませんが、現役時代からすれば収入は確実に減ります。老後を迎えたときも安心して過ごせるように蓄えが必要です。貯める金額を1万円と定額にせず、手取りの15%は必ず貯金用の口座に移すことを検討してみてください。手取りが増えれば、貯金に回す金額も増えていきます。

貯まったら使うということを繰り返していると、預金が増え続けることはないでしょう。また、大きな病気やケガをして継続した治療費が必要になったときや、自然災害にあったときに、預貯金がなくて生活が立ち行かなくなるかもしれません。

Bさんは幸い、ローン、キャッシングなど負債は抱えていませんが、今の貯金ができない生活が続くと、将来、負債を抱える事態になる可能性があることを予想しておかねばなりません。そうならないように、貯金分はこの先必要なお金として、必ず先に貯金用の口座に移動させるようにしておきましょう。

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支出を見直す


お金と計算機
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Bさんの手取りの15%は2万4300円です。現在は貯金が1万円しかできていないので、あと1万4300円の支出を見直す必要があります。

Bさんの満足支出が「月に1回の友達との外食」とのことですが、その外食分の予算も立て、支出の項目として予算をとってみてください。その満足支出を継続して支出できる家計にするため見直せる項目がないか確認しましょう。
 
まずは「雑費」で何にお金を使っているか明確にすることが大切です。雑費のうち、「使途不明金」が多ければ多いほど満足支出は減り、浪費が増えていくことを意識しましょう。

例えば「お小遣い」「サブスク費用」「雑費」の合計は月額4万7570円です。年間で考えると57万840円です。この中で、どうしても減らせない支出は何か、減らしてもいい支出は何か、自分と向き合ってみてください。57万円の使い方として別の使い道が考えられるかもしれません。